【2026年度】V2H補助金はいくら?国と自治体の金額・条件・申請方法を解説

V2H(Vehicle to Home)は、電気自動車の電力を家庭で活用できる設備として注目されています。導入には一定の費用がかかりますが、国のCEV補助金や自治体の補助制度を活用することで、自己負担を大きく抑えられる場合があります。
この記事では、2026年(令和8年度)のV2H補助金について、国制度の内容から自治体補助の例、申請条件や注意点までを整理して解説します。
なお、令和7年度の国のV2H補助金は、次世代自動車振興センターの案内では申請受付終了となっています。制度内容を確認する際は、年度と受付状況もあわせて確認しましょう。
結論|2026年のV2H補助金はいくらもらえる?

国の補助金は、令和7年度補正予算に基づいて2026年に実施された公募です。そのうち、V2H補助金は8月27日に受付を終了しており、現在は申請ができません。(出典:次世代自動車振興センター)
また、自治体によっては独自の補助制度を設けており、条件を満たせば補助が受けられます。たとえば、東京都では令和8年度のV2H補助制度を実施しており、追加で最大100万円の補助を受けられるケースがあります。
制度を活用できる場合の補助額の目安は次の通りです。
- 国のCEV補助金:最大約130万円(受付終了)
- 東京都の補助制度:通常申請では上限50万円(条件により最大100万円)
ただし、東京都の助成額は国補助金額を踏まえて算出されるため、単純に合算できるとは限りません。
条件によっては、自己負担額を大きく抑えられる可能性があります。
実際の補助額は次の要素によって変わります。
- 選択するV2H機器
- 工事内容
- 自治体の補助制度の有無
- 申請条件や予算状況
また、補助制度は年度ごとに内容が変更される場合があります。導入を検討する際は、最新の募集要領や自治体制度を確認したうえで判断することが重要です。
V2H補助金とは?基本の仕組み

V2H補助金とは、電気自動車(EV)に蓄えた電力を住宅へ供給できる「V2H(Vehicle to Home)」設備の導入を支援するための補助制度です。
国や自治体が導入費用の一部を補助することで、再生可能エネルギーの活用や災害時の電力確保を促進する目的があります。
V2Hは太陽光発電とEVを組み合わせて家庭の電力として利用できるため、電気料金の削減や非常用電源としての役割が期待されています。国のCEV補助金をはじめ、自治体でも導入支援制度が用意されているケースがあります。
V2Hとは何か
V2Hとは「Vehicle to Home(ビークル・トゥ・ホーム)」の略で、電気自動車のバッテリーに蓄えた電力を家庭で利用できる仕組みのことです。
通常、EVは家庭で充電できる設備ですが、V2H機器を設置すると、EVに蓄えた電力を住宅側に戻して使用できるようになります。
例えば、次のような使い方が可能です。
- 太陽光発電の余剰電力をEVに充電する
- 夜間にEVの電力を家庭で使用する
- 停電時に非常用電源として活用する
このように、V2HはEVを「移動手段」だけでなく「家庭用蓄電池」として活用できる設備です。
EV補助金との違い
V2H補助金とEV補助金は、対象となる設備が異なります。
EV補助金は電気自動車そのものの購入を支援する制度であり、車両価格の一部が補助されます。一方、V2H補助金はEVと住宅をつなぐ「充放電設備」の導入費用を対象としています。
つまり、
- EV補助金:電気自動車の購入費用を補助
- V2H補助金:住宅に設置する充放電設備を補助
という違いがあります。
EVとV2Hは別制度であるため、条件を満たせばそれぞれの補助金を活用できる場合があります。
なぜV2Hに補助金が出るのか
V2Hに補助金が用意されている背景には、エネルギー政策と災害対策の2つの目的があります。
まず、太陽光発電の普及が進む中で、発電した電力を家庭内で効率的に使う仕組みが求められています。V2Hを導入すると、太陽光発電の余剰電力をEVに蓄え、夜間に家庭で利用することが可能になります。
また、災害時の電源確保という観点でもV2Hは重要です。EVのバッテリーは家庭用蓄電池よりも容量が大きい場合が多く、停電時の非常用電源として活用できます。
このように、再生可能エネルギーの活用促進と防災対策の観点から、国や自治体がV2H導入を支援する補助制度を設けています。
※参考:令和7年度補正予算 V2H充放電設備の導入補助金 ご案内
【2026年(令和8年度)】国のV2H補助金(CEV補助金)の概要

V2Hの導入には、国が実施する「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」を利用できます。
この制度は、電気自動車(EV)や充電インフラの普及を目的として経済産業省が実施しており、V2H充放電設備の導入費用の一部が補助されます。
補助金は設備費と設置工事費の両方が対象となり、条件を満たせば戸建て住宅でも申請できます。自治体の補助制度と併用できる場合もあるため、V2H導入費用を抑える重要な制度となっています。
補助金額と上限はいくらか
2026年(令和8年度)のV2H補助金は、設備費と工事費の一部が補助対象となります。
戸建て住宅の場合の目安は次の通りです。
| 項目 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| V2H機器費用 | 1/2 | 75万円 |
| 設置工事費用 | 1/1 | 55万円 |
設備費と工事費を合わせると最大130万円程度の補助を受けられます。
なお、2026年8月27日に受付を終了しており、現在は申請ができません。
実際の補助額は、対象機器の型式(出典:対象機器ごとの補助額一覧)や工事内容、申請区分などによって変わるため、最新の公募要領の確認が必要です。
対象となる設備・機種
補助金の対象となるのは、国が認定したV2H充放電設備です。
具体的には次のような条件があります。
- 次世代自動車振興センターの補助対象機器一覧に掲載されていること
- 新品のV2H機器であること
- EVまたはPHEVと接続できる充放電設備で、車両から住宅などへの放電に対応していること
対象機種は毎年度リスト化されており、登録されていない機器は補助対象になりません。対象機器を確認する際は、メーカー名だけでなく、製品の「型式」が公式一覧に掲載されているか確認することが重要です。
対象者の条件(戸建て個人宅の場合)
戸建て住宅で補助金を利用する場合、主に次の条件を満たす必要があります。
- V2H設備を設置する住宅の使用権を持っていること
- EV・PHEV・FCEVを所有、または導入予定であること。中古車やリース車両も条件によって対象となります。
- 申請者と設置場所の住所が一致していること
- 申請者は原則としてV2H設備を購入・設置する個人であること。
- 補助金を受けたV2H設備を原則5年間保有・運用すること。
また、リース契約の場合はリース会社が申請者となるなど、申請主体の条件も定められています。
(出典:令和7年度補正予算 V2H充放電設備の導入補助金 ご案内)
申請期間と予算の考え方
CEV補助金は年度ごとに申請期間と予算が設定され、期限内でも予算上限に達した時点で受付終了となります。
なお、令和6年度補正・令和7年度当初予算のV2H充放電設備補助については、次世代自動車振興センターの案内で受付終了とされています。
そのため、V2H導入を検討している場合は、募集開始後できるだけ早く申請することが重要です。
| 項目 | 期間 |
|---|---|
| 当初の受付期間 | 2026年7月17日~9月30日 出典:オムロン公式 |
| 実際の受付終了日 | 2026年8月27日 出典:次世代自動車振興センター |
| 実績報告の提出期限 | 2027年1月29日 出典:オムロン公式 |
申請の流れと必要書類
V2H補助金の申請は、一般的に次の流れで進みます。
- 補助金の交付申請:設置工事の見積書や配線ルート図などの必要書類を準備し、次世代自動車振興センターへ交付申請を行います。
- 交付決定通知:センターが申請内容を審査し、交付決定通知書を発行します。
- 設備発注・工事開始:交付決定後にV2H機器を発注、設置工事を開始します。
- 工事と支払いの完了: V2H機器の設置工事後、設備代金や工事費用の支払いをすべて終わらせます。
- 実績報告の提出:工事完了後の写真や領収書などを添えて、工事もしくは支払い完了日から30日以内を目安に実績報告を提出します。(主な必要書類:V2H機器の発注書・保証書、完成後の設置場所見取図・平面図など)
- 補助金の支払い:センターの審査後、補助金額を確定して指定口座へ振り込みます。
特に注意したいのは、V2H機器の発注(購入)や設置工事の開始は交付決定日以降である必要がある点です。
なお、工事契約自体は交付決定前でも可能な場合がありますが、V2H機器の発注を含む契約は交付決定後でなければ補助対象外となるため注意が必要です。
交付申請時と実績報告時には、次のような書類の提出が求められます。
交付申請時
- 交付申請書
- V2H機器・設置工事の見積書
- 設置工事前の要部写真
- 設置場所見取図・平面図
- 配線ルート図・電気系統図
- 土地や施設の利用に関する許諾書(必要な場合)
実績報告時
- 補助金の振込先口座を確認できる書類
- V2H機器の発注書・保証書
- 請求書・領収書
- 設置工事後の要部写真
- 完成後の設置場所見取図・平面図
- 完成後の配線ルート図・電気系統図
制度の詳細や提出書類は年度ごとに変更される場合があるため、申請前に最新の募集要領を確認することが重要です。
参考:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金交付規程(V2H充放電設備)
自治体のV2H補助金は併用できる?

V2Hの導入では、国のCEV補助金に加えて自治体の補助制度を利用できる場合があります。
ただし、自治体ごとに制度内容が異なるため、併用できるかどうかは各自治体の要綱を確認する必要があります。
実際には、国の補助金を基本として自治体の補助制度を追加で利用できるケースもあれば、自治体独自の条件が設定されているケースもあります。導入を検討する際は、国制度と自治体制度の両方を確認することが重要です。
国と自治体補助金の併用可否
V2H補助金の場合、国のCEV補助金と自治体補助金は併用できる場合があります。
国の補助制度では、同じ費用に対して国の補助金を重複して受けることはできませんが、自治体の補助制度については必ずしも禁止されているわけではありません。
そのため、自治体側の制度で併用が認められていれば、国の補助金と合わせて利用できるケースがあります。
例えば東京都では、V2Hの普及を目的とした独自の補助制度が設けられており、条件を満たせば国のCEV補助金と併用できる場合があります。このような制度を活用すると、V2H導入費用の自己負担を大きく抑えられます。
併用時の注意点
国と自治体の補助金を併用する場合は、いくつかの注意点があります。
まず、補助対象となる費用の範囲です。制度によっては、同じ設備費に対して重複して補助を受けることが認められていない場合があります。
また、申請タイミングや手続きの順序も重要です。自治体の制度によっては、国の補助金申請を前提としている場合や、逆に自治体申請を先に行う必要がある場合もあります。
さらに、自治体の制度は地域によって大きく異なります。東京都のようにV2Hの導入を支援する独自制度がある自治体もありますが、川崎市のようにV2H単体の補助制度がない地域もあります。このような地域では、V2H導入時の補助は国のCEV補助金が中心になります。
よくある誤解と確認ポイント
V2H補助金については、制度の仕組みを誤解しているケースも少なくありません。
よくある誤解の一つが、「どの地域でも自治体補助金が使える」という考え方です。実際には、自治体ごとに制度の有無や条件が異なります。
また、「EV補助金とV2H補助金は必ずセットで申請する必要がある」と思われることもありますが、これは誤解です。EVの購入補助とV2H設備の補助は別制度であり、条件を満たせばそれぞれ利用できる場合があります。
V2H補助金を活用する際は、次の点を事前に確認しておくと安心です。
- 国のCEV補助金の条件
- 自治体補助制度の有無
- 補助金の併用可否
- 申請の順序や期限
これらを確認しておくことで、補助制度を適切に活用しながらV2H導入を検討できます。
【2026年度】東京都のV2H補助制度

東京都では、戸建住宅へのV2H導入を促進するため「戸建住宅におけるV2H普及促進事業」という補助制度を実施しています。
この制度では、電気自動車と住宅をつなぐV2H設備の導入費用の一部が助成されます。制度の目的は、CO₂排出削減や再生可能エネルギーの有効活用、災害時の電源確保などです。
東京都の補助金額と上限
東京都のV2H補助制度では、対象経費の一定割合が助成されます。助成額は、通常申請と増額申請で異なり、条件を満たす場合は最大100万円の補助を受けられます。
主な助成内容は次の通りです。
| 項目 | 通常申請 | 増額申請 |
|---|---|---|
| 助成率 | 対象経費の1/2 | 対象経費の10/10 |
| 上限額 | 50万円 | 100万円 |
| 対象となる費用 | V2H本体・設置工事費 | V2H本体・設置工事費 |
| 消費税 | 対象外 | 対象外 |
- (出典:クール・ネット東京 令和8年度 戸建住宅におけるV2H普及促進事業)この助成は、V2H機器本体や設置に関連する費用などが対象になります。また、助成額は設備費や工事費などの条件に応じて算定されます。
助成額を計算する際には、機器本体の購入費と設置工事費から消費税を除いた費用を使用。国などから補助金を受ける場合は、その金額も差し引いて算定します。
助成上限額は、そのまま支給されるわけではありません。 対象経費や国の補助金の受給額などによって、実際に受けられる助成額は異なります。
対象条件と申請要件
東京都のV2H補助制度を利用するには、主に次の条件を満たす必要があります。
通常申請をする際の主な条件は以下のとおりです。
- 東京都内の戸建住宅にV2H設備を設置すること
- EVまたはPHEVと接続する設備であること
- 対象機器として認められた新品・未使用のV2H機器を使用すること
- 申請手続きに必要な書類を提出すること
- 設置日時点で国のCEV補助金の対象となっている機器を使用すること
- 2026年4月1日から2028年9月29日までに設置すること
- 同一機器について、東京都の他のV2H助成金を重複して受給していないこと
増額申請をするためには、上記の条件に加えて太陽光発電設備とEVに関する要件を満たす必要があります。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| 太陽光発電 | ・発電出力50kW未満 ・V2Hと同じ住宅への電力供給 |
| EVまたはPHEV | ・自動車検査証で対象車両であることが確認できる |
太陽光発電設備は既設でも問題なく、EV・PHEVも新たに購入する必要はありません。V2Hと同時に導入する場合も、交付申請兼実績報告の時点で必要な設備と車両が揃っていれば増額申請は行えます。
申請手続きの順序は以下のとおりです。
- 原則として、V2Hの契約前に事前申込を行う
- 事前申込の受付完了を確認してから契約する
- V2H設備の設置と支払いを完了する
- 必要書類を揃えて交付申請兼実績報告を行う
2026年度の事前申込期限は2027年3月31日の17時まで、交付申請兼実績報告は、受付日から1年以内、または2028年9月29日のいずれか早い日までに行ってください。
(出典:戸建住宅におけるV2H普及促進事業の助成金申請に係るよくある質問・回答)
この制度は、電気自動車を活用したエネルギー利用の拡大を目的としており、EVと連携する設備であることが前提になります。
国補助金との併用可否
東京都のV2H補助制度は、国のCEV補助金との併用を想定した制度設計になっています。
東京都の助成金は
- V2H本体費用
- 工事費用
- 国補助金額
などを入力して算出する仕組みです。
そのため、条件を満たす場合は
- 国のCEV補助金
- 東京都のV2H補助制度
の両方を利用できます。
ただし、国の補助金を受け取っている場合は、その金額を差し引いて計算する必要があります。
以下が、通常の助成額の計算式です。
通常助成額=(助成対象の本体費用+工事費用)×1/2-国の補助金額
ただし、東京都が定める助成金の上限額を超えて受け取ることはできません。所定の増額条件を満たす場合は、助成率や上限額が異なります。
また、同じ費用に対して補助金を二重に受け取ることはできないため、実際の助成額は国補助金額を考慮して調整されます。具体的な自己負担額については、次のセクションで費用の目安を確認していきます。
※令和7年度補正予算に基づき2026年に実施された国のV2H補助金は、申請受付を終了しています。そのため、2026年10月16日時点では、国と東京都の両方に新規申請することはできません。
補助金を使うとV2Hは実質いくらになる?

V2Hは設備費と工事費を含めると一定の初期費用がかかりますが、国のCEV補助金や自治体の補助制度を利用することで、自己負担額を大きく抑えることができます。
ここでは一般的な導入費用の目安と、補助金を利用した場合の概算イメージを整理します。
V2H本体価格と工事費の目安
V2Hの導入費用は、機器本体と設置工事費を合わせて構成されます。設備仕様や住宅条件によって差はありますが、一般的な目安は次の通りです。
- V2H機器本体:80万円〜120万円程度
- 設置工事費:20万円〜40万円程度
このことから、V2H導入にかかる費用はおおよそ100万円〜160万円程度が一つの目安になります。実際の費用は、分電盤の改修や配線工事の内容、住宅の設備状況などによって変動します。
国のみ利用した場合の自己負担額
国のCEV補助金では、V2H機器費用と工事費の一部が補助対象になります。
一般的な目安としては
- 機器費用:最大約75万円(本体費用の1/2)
- 工事費:最大約55万円
合計で最大約130万円程度の補助が受けられます。(ただし、国の補助金は2026年8月27日に受付を終了しており、現在は新規申請できません。)
ここでは、受付期間内に国の補助金を申請した場合の負担額をシミュレートします。条件は下記のとおりです。
- 対象機器:国の補助対象機器一覧に該当する機器別補助上限額が50万円以上のV2H充放電設備
- 申請者:EVまたはPHEVを保有しており、戸建住宅にV2Hを設置する個人
- 機器本体価格:税抜100万円
- 設置工事費:税抜30万円
- 消費税(10%):13万円
- 補助対象外費用:0円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 機器補助金 | 100万円 × 1/2 = 50万円 |
| 工事補助金 | 30万円 × 1/1 = 30万円 |
| 補助金合計 | 50万円 + 30万円 = 80万円 |
| 消費税 | 130万円 × 10% = 13万円 |
| 自己負担額 | 143万円 − 80万円 = 63万円 |
このように、国の補助制度だけでも導入費用の半分程度が補助されることがあります。なお、補助対象外の追加工事費などが発生した場合は、その費用と消費税も自己負担となるため注意が必要です。
東京都の補助金を利用した場合の自己負担額
東京都のV2H補助制度を併用できる場合、自己負担額はさらに下がる可能性があります。
東京都の制度では、V2H設備費の一部が助成され、上限は最大50万円程度です。同じく導入費用130万円の例で考えると、概算は次のようになります。
- V2H機器本体価格:100万円(税抜)
- 設置工事費:30万円(税抜)
- 消費税(10%):13万円
- 補助対象外費用:0円
- 総費用:143万円(税込)
- 国補助金:最大約130万円
- 東京都補助金:上限50万円(※通常申請は国補助金を差し引いて算出)
- 自己負担額 → 制度条件・助成対象経費によって変動
※東京都では、通常申請の場合は補助対象経費の2分の1(上限50万円)、増額申請の場合は補助対象経費の全額(上限100万円)が助成されます。ただし、国の補助金を受ける場合は、その金額を差し引いて東京都の助成額を計算する仕組みです。
以上の条件をもとに、4パターンを比較してみます。
| 申請ケース | 総費用 | 国の補助額 | 東京都の補助額 | 自己負担額 |
|---|---|---|---|---|
| ①東京都の通常申請のみ | 143万円 | 0円 | 50万円 | 93万円 |
| ②国+東京都の通常申請 | 143万円 | 80万円 | 0円 | 63万円 |
| ③東京都の増額申請のみ | 143万円 | 0円 | 100万円 | 43万円 |
| ④国+東京都の増額申請 | 143万円 | 80万円 | 50万円 | 13万円 |
※1国の補助額80万円は、機器費50万円(100万円×1/2)と工事費30万円の全額が補助対象となると仮定した計算例です。実際の交付額は対象機器や工事内容などによって異なります。
※2②と④は、令和7年度補正予算による国のV2H補助金を受付期間内に申請し、交付を受けられた場合の計算例です。国の補助金は2026年8月27日に受付を終了しており、現在は新規申請できません。※③と④の増額申請は、東京都が定める条件に従い、太陽光発電設備・EVまたはPHV・V2H設備が揃っている場合を想定しています。
このように、国と東京都の補助制度を併用できる場合、導入費用の大部分が補助されます。
ただし、補助額は設備費や申請条件によって変わるため、実際の金額は見積もりと制度要件を確認する必要があります。
実質回収年数の簡易シミュレーション
V2Hは太陽光発電やEVと組み合わせて利用することで、電気料金の削減や非常用電源としての活用が期待できます。
例えば、V2Hを導入して次のような効果があった場合を想定します。
- 電気料金削減:年間5万円
- 自己負担額:制度条件によって変動(例:数十万円台まで抑えられるケースもあります)
この場合、実際の回収年数は、補助額・電気料金削減効果・EVの利用状況によって変わります。そのため、導入前に見積もりと補助制度の条件を踏まえて個別に試算することが重要です。
もちろん実際の効果は、太陽光発電の有無、EVの利用状況、電気料金プランなどによって変わります。しかし、補助金を活用することでV2H導入の初期負担を大きく抑えられる点は大きなメリットといえるでしょう。
補助対象外になるケースとは?

V2H補助金は条件を満たせば利用できる制度ですが、申請手続きや設備条件を満たしていない場合は補助対象外になることがあります。導入後に補助金が受けられないという事態を避けるためにも、事前に主な対象外ケースを確認しておくことが重要です。
登録対象外の機種を選んだ場合
V2H補助金の対象となる設備は、国が定めた要件を満たし、対象機種として登録されたV2H充放電設備に限られます。
そのため、対象リストに登録されていない機種を導入した場合は、補助金の対象になりません。導入を検討する際は、次世代自動車振興センターが公表している対象機種一覧を確認する必要があります。
施工会社や販売事業者が提案する機器が補助対象であるかどうかも、事前に確認しておくと安心です。
交付決定前に契約・着工した場合
国のCEV補助金では、V2H機器の発注(購入)や設置工事の開始は交付決定日以降である必要があります。なお、工事契約自体は交付決定前でも可能な場合がありますが、V2H機器の発注を含む契約は交付決定後でなければ補助対象外となるため注意が必要です。
補助制度では、通常次のような流れで手続きが進みます。
- 補助金の交付申請
- 交付決定
- 設備契約・設置工事
- 実績報告
この順序を守らず、交付決定前に契約や着工を行った場合は、補助対象外と判断されることがあります。V2H導入では、申請手続きと契約のタイミングに注意が必要です。
中古車・リース車の扱い
V2H設備はEVと連携して使用する設備のため、接続する車両の条件も重要になります。
制度によっては、EVの所有形態や登録状況によって補助対象条件が定められている場合があります。例えば、対象車両として認められていない場合や条件を満たさない場合には、補助制度の利用が制限されることがあります。
また、リース契約の場合は申請主体がリース会社になるなど、通常の個人申請とは異なる取り扱いになるケースもあります。
申請期限超過
V2H補助金は年度ごとに申請期間が定められており、期限を過ぎると申請できません。
さらに、補助制度は予算枠が設定されている場合が多く、期限内でも予算が上限に達すると受付が終了することがあります。
そのため、導入を検討している場合は
- 募集開始時期
- 申請期限
- 予算の残状況
などを早めに確認し、余裕を持って申請手続きを進めることが重要です。
V2H補助金を活用する際の実務上の注意点

V2H補助金は導入費用を抑えられる有効な制度ですが、申請手続きや制度の仕組みを理解していないと利用できない場合があります。ここでは、実際に導入を検討する際に押さえておきたい実務上のポイントを整理します。
年度ごとの変更に注意
V2H補助金は、国・自治体ともに年度ごとに制度内容が変更される可能性があります。
補助金額や補助率、対象機種、申請条件などは毎年度見直されることがあり、前年と同じ条件とは限りません。例えば、補助額の上限が変更されたり、対象機器の要件が更新されたりするケースがあります。
そのため、V2H導入を検討する際は、必ず最新年度の募集要領や公式情報を確認することが重要です。
予算終了リスクと申請タイミング
V2H補助金は年度ごとに予算が設定されており、申請期間内でも予算が上限に達すると受付終了となります。
特に人気のある補助制度では、募集開始後に早期終了するケースもあります。そのため、導入を検討している場合は
- 募集開始時期を確認する
- 見積もりや設備選定を早めに進める
- 申請準備を事前に整える
といった対応が重要になります。
契約・工事着手の順番
V2H補助金では、申請手続きの順序を守ることが重要です。
一般的な流れは次の通りです。
- 補助金の交付申請
- 交付決定
- 設備契約・工事開始
- 実績報告
この順序を守らず、交付決定前に契約や工事を行った場合は補助対象外になる可能性があります。施工会社との契約タイミングには注意が必要です。
対象車種・対象機器の確認
V2H補助金は、対象として認められた設備や車両であることが条件になります。
例えば
- 補助対象として登録されたV2H機器
- V2Hに対応したEVまたはPHEV
である必要があります。
対象機種や対象車両は制度ごとに指定されているため、導入前に公式サイトの対象リストを確認しておくことが重要です。対象外の機器や車種を選んだ場合、補助金が利用できない可能性があります。
V2H補助金に関するよくある質問

V2H補助金に関するよくある質問を4つ紹介します。不明な点があれば、ここで解消しておきましょう。
EV補助金と同時申請できる?
可能です。
EV補助金は電気自動車の購入を対象とする制度であり、V2H補助金は住宅に設置する充放電設備を対象とする制度です。対象となる設備が異なるため、条件を満たせばそれぞれの補助制度を利用できる場合があります。
ただし、それぞれ申請条件や手続きが異なるため、申請方法や必要書類は事前に確認しておく必要があります。
法人でも使える?
利用できる場合があります。
国のCEV補助金では、個人だけでなく法人や自治体なども申請対象になるケースがあります。
ただし、住宅用途の補助制度では戸建住宅の所有者などに対象が限定される場合もあります。制度ごとに対象者の条件が異なるため、申請要件を確認することが重要です。
補助金はいつ振り込まれる?
一般的には、設備の設置完了後に実績報告を提出し、その内容が確認された後に補助金が支払われます。
通常の流れは次の通りです。
- 交付申請・審査
- 交付決定
- V2H設備の設置工事・費用の支払い
- 実績報告の提出
- 実績報告の審査・補助金額の確定
- 補助金額の確定通知書の発行
- 指定口座への補助金振込
振込までの期間は、実績報告の審査状況や提出書類に不備がないかなどによって異なります。そのため、補助金が交付されるまでの期間を一律に判断することはできません。
蓄電池と併用できる?
併用できる場合があります。
V2Hは電気自動車のバッテリーを家庭用電源として利用する設備ですが、家庭用蓄電池と併用するケースもあります。
ただし、補助制度によっては対象設備や補助対象費用が異なるため、同じ費用に対して補助金を重複して受けることはできません。併用する場合は、それぞれの制度の条件を確認することが重要です。
まとめ

V2H補助金は、電気自動車の普及や再生可能エネルギー活用を目的として国や自治体が実施している制度です。国のCEV補助金ではV2H設備や工事費の一部が補助され、自治体によっては独自の補助制度を併用できる場合もあります。
例えば東京都では、国補助と自治体補助を組み合わせることで導入費用の自己負担を大きく抑えられる可能性があります。一方で、対象機種や申請手続き、契約のタイミングなどには注意が必要です。
V2H補助金は年度ごとに制度内容が変更されることもあるため、導入を検討する際は最新の募集要領や自治体制度を確認し、条件を満たしたうえで申請することが重要です。
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