【2026年(令和8年)】滋賀県の太陽光発電補助金はいくら?金額・条件・申請方法を解説

補助金

最終確認日:2026/08/28

この記事の要約 滋賀県は快晴日数の多い地域が広がり、太陽光発電と相性の良い気候です。滋賀県は公益財団法人淡海環境保全財団を通じて「スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金」を実施し、FIT認定の太陽光には定額4万円、非FITの自家消費型には1kWあたり7万円(上限30万円)が交付されます。草津市・長浜市・東近江市など主要市も独自の補助を実施しており、住んでいる市によって実質負担が変わります。一方で守山市の家庭用補助は令和8年6月に受付を終了し、大津市・甲賀市・愛荘町には太陽光専用の補助制度がありません。この記事では国・県・市町村の補助状況、費用シミュレーション、申請の流れまでを解説します。

滋賀県でもらえる太陽光発電の補助金はいくら?【結論】

滋賀県で太陽光発電を導入する場合、補助金は「国+滋賀県+市町村」の3層で考えます。この3層で滋賀県を見ると、次のようになります。

区分補助の目安出典
国(みらいエコ住宅2026等)太陽光単体の補助はなし。GX志向型住宅で最大110万円/戸などのセット型住宅省エネ2026キャンペーン公式
滋賀県(独自補助)基本対策推進事業:FIT認定の太陽光に定額4万円(HEMS等の併設必須)/重点対策加速化事業(再エネ分):非FIT自家消費型の太陽光に7万円/kW(上限30万円、湖南市・長浜市の促進区域は上限なし)。蓄電池は太陽光の付帯設備として蓄電池価格の1/3(上限30万円)滋賀県公式 令和8年度スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金
市町村(独自補助)市により異なる。草津市は太陽光3.5万円/kW(上限15万円・蓄電池同時設置が原則必須)、長浜市は太陽光2万円/kW(上限6万円)+蓄電池2万円/kWh(上限10万円)、東近江市は地域商品券で交付(上限4万円・単体可)など。大津市・甲賀市・愛荘町には太陽光専用の補助制度なし草津市 外付け日よけ、太陽光発電・蓄電池の設置にかかる支援について 健幸エコハウス普及促進補助金
長浜市 令和8年度長浜市太陽光発電システム等設置促進補助金
東近江市 令和8年度「住宅用太陽光発電システム設置奨励金」

滋賀県は琵琶湖を囲む地形が特徴で、県内には太陽光発電の独自補助を実施する市が複数あります。まずは国の位置づけから見ていきます。

国の制度:太陽光発電に直接補助はある?【全国共通】

太陽光発電の補助金を国レベルで探すと、まず知っておきたい前提があります。それは、住宅用太陽光発電への「単体の国補助」は現在ありません。かつて実施されていた住宅用太陽光発電導入支援補助金は2014年(平成25年度)で終了しています。

ただし、太陽光発電を含む省エネ住宅・脱炭素設備をセットで導入する場合は、国が支援する制度がいくつかあります。太陽光発電の設置費用を直接下げる制度ではなく、「太陽光を含む住宅要件を満たすと補助が出る」「太陽光と一緒に蓄電池を入れると蓄電池側で補助が出る」といった形です。順に見ていきます。

みらいエコ住宅2026事業(住宅省エネキャンペーン)

みらいエコ住宅2026事業は、国土交通省・環境省・経済産業省の3省連携で実施される「住宅省エネ2026キャンペーン」の柱です。省エネ性能の高い新築住宅の購入や既存住宅の省エネリフォームを対象に、住宅単位で補助金が支給されます。太陽光は「GX志向型住宅」の要件のひとつになっており、住宅全体で高い省エネ性能を満たすことで補助が受けられます。

新築住宅の主な補助上限額は次のとおりです。

  • GX志向型住宅:1戸あたり110万円(温暖地5〜8地域)/125万円(寒冷地1〜4地域)※全世帯が対象
  • 長期優良住宅:1戸あたり75万円(温暖地)/80万円(寒冷地)※若者夫婦世帯・子育て世帯限定
  • ZEH水準住宅:1戸あたり35万円(温暖地)/40万円(寒冷地)※若者夫婦世帯・子育て世帯限定

滋賀県内の市町村は建築物省エネ法上の地域区分で5地域または6地域に分かれますが、いずれも温暖地(5〜8地域)の扱いです。太陽光を新築とセットで入れる家庭は、GX志向型住宅の認定(上限110万円)を狙う価値があります。

出典1:みらいエコ住宅2026事業【公式】 

出典2:住宅省エネ2026キャンペーン【公式】 

では、太陽光と組み合わせて使える別の国支援も見ていきます。

DR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正・SII)

DR家庭用蓄電池事業は、経済産業省の予算でSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)が運営する、家庭用蓄電池への補助制度です。太陽光と組み合わせた自家消費・DR(需要側の電力調整)に活用できる蓄電池を対象に、1申請あたり最大60万円が補助されます。

出典:DR家庭用蓄電池事業

ただし、令和7年度補正は2026年5月29日に交付申請額が予算に達したため、公募は既に終了しています(公式に「公募の再開を行う予定はありません」と明記)。令和8年度補正での再開があるかは経産省・SII公式で最新情報の確認が必要です。

FIT・FIP制度と自家消費への移行

太陽光発電で発電した電気は、FIT(固定価格買取制度)またはFIP制度で電力会社に売電できます。住宅用(10kW未満)はFITが基本で、期間は10年間です。

2026年度から住宅用10kW未満のFIT買取単価には初期投資支援スキームが導入され、次のような二段階の単価になります。

出典:資源エネルギー庁 買取価格・期間等(2026年度以降)

  • 導入から1〜4年目:24円/kWh
  • 5〜10年目:8.3円/kWh

初期の4年間は買取単価を高めに設定し、投資回収を早めるのが狙いです。5年目以降は市場価格に近い水準まで下がるため、この時点から自家消費に切り替える設計が経済的に有利になります。

近年は「4年間で高単価売電をしっかり取り、5〜10年目は自家消費比率を高める」「10年経過後(卒FIT)は蓄電池・EV充電で自家消費に完全移行」という3段階の設計が主流です。蓄電池を併設して昼間の余剰電力を貯める、オール電化やV2H(EV連携)で家庭内消費を増やすことで、電気代削減の効果を長く得られます。

滋賀県の補助制度は、この「FITか非FITか」の選択と密接に関わってきます。次の章で詳しく見ていきます。

税制優遇(住宅ローン減税・固定資産税減額)

太陽光発電への直接の税優遇ではありませんが、太陽光を要件に含む認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準)では、住宅ローンの減税や借入限度額が引き上げられ、新築住宅の固定資産税減額の期間が延長されます。

国土交通省 住宅ローン減税

国と自治体の補助金は併用できる?

国のみらいエコ住宅2026事業は、都道府県・市区町村の独自補助と原則併用できます(自治体により例外あり)。滋賀県の重点対策加速化事業は、国庫を財源とする他の補助金との併用が同一設備については不可となっており、基本対策推進事業は他の補助金と併用できます(詳細は後述)。市町村補助の原資が国の交付金かどうかは制度ごとに異なるため、複数の補助を重ねたい場合は契約前に必ずご確認ください。

滋賀県・市町村の独自補助金

滋賀県は、家庭の太陽光発電に対する独自補助を実施している自治体です。県の補助は「FIT認定を受けるか、非FITの自家消費型にするか」で使えるメニューが分かれるのが特徴です。

滋賀県の独自補助(スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金)

滋賀県は公益財団法人淡海環境保全財団を通じて「令和8年度スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金」を実施しています。太陽光発電には次の2つのメニューがあり、同一の設備で両方を受けることはできません。

  • 基本対策推進事業:FIT(固定価格買取制度)の事業計画認定を受けた太陽光発電システム(認定容量2kW以上10kW未満)が対象で、定額4万円が交付されます。設置と併せて2万円以上のHEMSを購入するか、他の対象設備(蓄電池・エネファーム等)を設置することが条件です。他の補助金との併用ができますが、複数設備購入時の申請額は補助対象経費-他の補助金額の3分の1以内(上限10万円)です。
  • 重点対策加速化事業(再エネ分):FIT・FIPの認定を受けない非FITの自家消費型太陽光発電(設備容量2kW以上)が対象で、7万円/kWが交付されます。上限は30万円ですが、湖南市・長浜市の一部地域(促進区域)では上限がありません。国庫を財源とする市町の補助との併用は同一設備について不可で、国庫を財源としない補助と併用する場合は補助対象経費から差し引いた額が基準になります。

蓄電池は太陽光発電システムの付帯設備として重点対策加速化事業の対象になり、蓄電池価格(工事費込み・税抜き、15.5万円/kWhを上限とする価格)の1/3が交付されます。上限は30万円(促進区域内は上限なし)で、太陽光と接続し平時に充放電する設備であることが条件です。停電時のみに使う非常用予備電源は対象外です。

受付は令和8年5月25日から始まっており、登録申込の有効期限は令和8年12月28日(実施を示す文書提出で令和9年2月10日まで延長可)、設置工事完了期限は令和9年1月31日です。施工業者は滋賀県内事業者であることが条件です。

出典:令和8年度スマート・ライフスタイル普及促進事業補助金 申請の手引き【公式】 

では、県内の市町村ではどのような補助が受けられるのか見ていきます。

主要市町村の補助額一覧(令和8年度の実施状況)

滋賀県内の市でも、県とは別に独自の補助を設けているところが複数あります。大津市・草津市・長浜市・東近江市・彦根市・守山市・栗東市・甲賀市・愛荘町を個別に確認した結果、次の5市で補助を実施しています(守山市は令和8年6月に受付を終了しています)。

栗東市

太陽光発電の補助補足条件出典
草津市3.5万円/kW、上限15万円
出典:草津市 外付け日よけ、太陽光発電・蓄電池の設置にかかる支援について 健幸エコハウス普及促進補助金
「健幸エコハウス(太陽光発電・蓄電池)普及促進補助金」。蓄電池との併設が原則要件(既設太陽光への後付けも対象)。うちエコ診断の受診が必須。契約・着工は令和8年4月1日以降、工事完了は令和9年1月31日まで、令和9年3月31日までの事後申請。新築セットは対象外草津市 外付け日よけ、太陽光発電・蓄電池の設置にかかる支援について 健幸エコハウス普及促進補助金
長浜市2万円/kW、上限6万円
出典:長浜市 令和8年度長浜市太陽光発電システム等設置促進補助金
「太陽光発電システム等設置促進補助金」。蓄電池(2万円/kWh・上限10万円)・HEMS・V2Hも対象。太陽光単体でも申請可能。受付は令和8年4月1日〜令和9年3月31日(予算上限で終了、令和8年7月31日時点で残予算1,852万円)。事後申請長浜市 令和8年度長浜市太陽光発電システム等設置促進補助金
東近江市上限4万円
出典:東近江市 令和8年度「住宅用太陽光発電システム設置奨励金」
「住宅用太陽光発電システム設置奨励金」。太陽光単体で申請可能(蓄電池の同時設置は不要)。地域商品券で交付、国・県との併用可。受付は令和8年5月25日〜令和9年3月5日(予算到達で終了)。市内業者との契約が条件東近江市 令和8年度「住宅用太陽光発電システム設置奨励金」
守山市(受付終了)3.5万円/kW、上限18万円(蓄電池は同率で上限28万円)
出典:守山市 令和8年度 家庭用再エネ・省エネ設備等導入促進補助金
「家庭用再エネ・省エネ設備等導入促進補助金」。太陽光・蓄電池ともセット導入が必須要件。受付期間は令和8年4月20日〜令和9年1月15日の予定でしたが、令和8年6月18日に予算到達で受付を終了しています守山市 令和8年度 家庭用再エネ・省エネ設備等導入促進補助金
栗東市1.5万円/kW、上限4万円(蓄電池は1件5万円)
出典:栗東市 住宅用太陽光発電システム等の設置補助について
「住宅用太陽光発電システム等の設置補助」
個人用の既存住宅が対象。
受付期間は令和9年3月31日まで(予算75万円)
出典:栗東市 住宅用太陽光発電システム等の設置補助について

詳しくは各自治体のホームページをご確認ください。上記以外の主要市町では、次のような状況です。

  • 大津市:太陽光・蓄電池への市独自の補助制度はありません。国の制度と滋賀県の補助を中心に検討することになります。

出典:大津市 太陽光発電設備の設置

  • 彦根市:太陽光専用の補助はありませんが、「令和8年度彦根市リフォーム事業」(住宅リフォーム全般の助成、対象工事費の10%・上限7万円、150件程度の抽選制)の対象工事に太陽光パネル・蓄電池の設置が含まれています。受付期間は令和8年4月1日〜7月31日で、確認時点(2026年8月)では既に終了しています。

出典:彦根市公式

  • 甲賀市:住宅用太陽光発電・蓄電池への補助制度は確認できませんでした。

出典:甲賀市 太陽光発電設備にかかる特例措置について

  • 愛荘町:「地域活性化住宅省エネ等改修事業補助金」(対象工事費の10%・上限10万円)を実施していますが、対象は太陽熱利用システム・断熱改修・省エネ給湯器等で、太陽光発電システムは補助対象に含まれていません。

出典:愛荘町 住宅省エネ等改修補助事業

市町の制度は更新されやすく、年度途中で予算が追加されたり、逆に早期に受付終了したりする場合があります。お住まいの市町の公式ページで最新の対象設備・金額・申請期限を確認するのが確実です。

国・滋賀県・市町村は併用できる?

国のみらいエコ住宅2026事業は、県・市町村の独自補助と原則併用できます。滋賀県の基本対策推進事業は他の補助金と併用できますが、複数設備を購入する場合の申請額に上限(10万円)があります。重点対策加速化事業は、国庫を財源とする市町の補助との併用が同一設備については不可で、国庫を財源としない市町の補助と併用する場合は、補助対象経費から市町補助を差し引いた額に県の交付率を適用します。草津市・長浜市はいずれも「他の補助金との併用は可能」と案内していますが、実際の差し引き計算は要綱の細部によって変わるため、県・市の両方から補助を受けたい場合は契約前にそれぞれの窓口で確認しましょう。

滋賀県の日照時間・気候と太陽光発電の相性

滋賀県は中央に琵琶湖を抱き、それを取り囲むように1,000m級の山々が連なる地形です。県の気象観測を代表する彦根地方気象台の年間日照時間の平年値(1991〜2020年)は1,863.3時間、年間降水量は1,610.0mm、年平均気温は15.0℃です。

出典:気象庁 彦根 平年値

滋賀県内は地域によって気候差があるのも特徴です。琵琶湖の北側の湖北地域(長浜市・高島市など)は日本海側気候の影響を受けやすく冬の積雪が多い地域で、長浜市の旧余呉町は近畿地方で唯一、日本最南端の特別豪雪地帯に指定されています。一方、琵琶湖の南側の湖南地域(大津市・草津市・守山市など)は比較的温暖で積雪も少なく、太陽光パネルの積雪対策や施工時期の検討はお住まいの地域が湖北か湖南かで変わってきます。

電気料金は関西電力の供給エリアで、従量電灯Aの電力量料金は第2段階(120〜300kWh)で25.61円/kWhです。

出典:関西電力公式

電気代の高止まりが続く局面では、自家消費比率を上げる太陽光の効果が家計に直結します。

滋賀県は令和5年住宅・土地統計調査で、総住宅数が664,200戸、持ち家住宅率が70.9%、一戸建ての住宅の割合が66.1%(全国平均52.7%より高い)となっています。

出典:滋賀県公式 令和5年住宅・土地統計調査結果概要 

京阪神への通勤圏として戸建て住宅が多いベッドタウンが県内各地に広がっており、屋根を活かした太陽光発電の導入需要が安定している地域です。

滋賀県は環境意識の高さでも知られる県です。1977年の琵琶湖の淡水赤潮発生をきっかけに県民が合成洗剤をやめて粉石けんに切り替える「石けん運動」が広がり、以降は「マザーレイク21計画」として琵琶湖の総合保全に取り組んできました。現在は「マザーレイクゴールズ(MLGs)」という琵琶湖版SDGsを共有しており、太陽光発電への理解も広がりやすい土壌があります。

太陽光との組み合わせが特に効くケース

  • オール電化住宅:昼間の電気を自家消費で賄えるため、電気代削減の効果が大きくなります
  • EV・PHEVを保有:昼間充電で走行コストを下げられます(V2Hを併設すれば災害時にも活用できます)
  • 在宅時間が長い:在宅ワーク・共働きでない世帯は自家消費比率を上げやすくなります
  • 湖南地域(大津市・草津市・守山市等):積雪が少なく、パネルの発電ロスが起きにくい地域です
  • 湖北地域(長浜市・高島市等):積雪対策を施した設置であれば、冬季も含めて安定した運用が見込めます

太陽光発電の容量・パネル選びのポイント(滋賀県事情)

太陽光を活かすには、屋根に合った容量と、家庭に合った機種を選ぶことが大切です。

  • 容量の目安:3〜4人世帯なら4〜5kW前後、屋根面積が広ければ6〜7kW以上も選択肢に入ります。
  • パネル種別:現在の主流は単結晶シリコンです。屋根の形状や日射条件に応じて、変換効率・保証期間・価格のバランスで選びます。
  • 積雪地域での留意点:長浜市・高島市など湖北の豪雪地帯では、積雪荷重に耐えられる設置角度・架台の強度と、落雪時に隣家や通路へ被害が及ばない設置場所を確認しましょう。
  • 保証・メーカー:出力保証(25年前後)・製品保証(10〜15年)・自然災害補償の内容を比較しましょう。
  • 屋根の適合性:築年数が古い屋根は葺き替え・補強が必要になる場合があります。施工前の屋根診断が重要です。

蓄電池・V2H・HEMSとのセット導入で補助はどう変わる?

太陽光と組み合わせる蓄電池・V2H・HEMSには、それぞれ補助制度があります。

  • 蓄電池:滋賀県の重点対策加速化事業(太陽光の付帯設備として蓄電池価格の1/3・上限30万円)が使えます。草津市・長浜市など市によって蓄電池単独の補助額も異なり、草津市は原則、太陽光との同時設置(または既設太陽光への後付け接続)が要件です。
  • V2H:EVと家庭の電気を相互に融通する設備です。長浜市はV2Hを費用の1/3(上限4万円)で補助しており、太陽光との併設または既設太陽光を備えていることが条件です。
  • HEMS:エネルギー使用量を可視化・制御するシステムです。滋賀県の基本対策推進事業では、FIT認定の太陽光と併せて2万円以上のHEMSを購入することが交付要件のひとつになっています。

国のDR家庭用蓄電池事業は令和7年度補正が受付終了のため、令和8年度動向を要ウォッチです。卒FIT後(10年経過後)は売電単価が大きく下がるため、蓄電池で余剰電力を貯めて自家消費に回す構成が経済的に有利になります。太陽光導入時に蓄電池を同時に入れるか、後付けするかは、電気の使い方と補助枠の状況で判断しましょう。

FIT売電 vs 自家消費:滋賀県ならどちらが得?

住宅用太陽光(10kW未満)のFIT買取期間は10年間で、2026年度からは初期4年間24円/kWh・5〜10年目8.3円/kWhの二段階単価になります。

出典:資源エネルギー庁 買取価格・期間等(2026年度以降)

一方、家庭の電力量料金は関西電力管内で従量電灯Aの第2段階(120〜300kWh)で25.61円/kWhの水準にあり、電力単価は買取単価より家庭の購入電気単価のほうが高い場面が多いのが実情です。

滋賀県の補助制度は、この選択と直結しています。FIT認定を受けて売電中心にするなら基本対策推進事業(定額4万円)、非FITで自家消費中心にするなら重点対策加速化事業(7万円/kW・上限30万円)を使うことになり、後者のほうが補助額は大きくなる設計です。

5kWシステムでの年間試算(目安)

年間発電量を5kW×1,150kWh/kW=5,750kWhと仮定した場合(滋賀県の日照条件を踏まえた目安値、購入電気単価は税込26円/kWh想定。あくまで概算試算です)、次のような傾向になります。

  • 1〜4年目(高単価売電期):発電量の7割を売電(4,025kWh)とすると約9.7万円/年の売電収入。自家消費分(1,725kWh)で購入電気を約4.5万円/年削減し、合計メリットは約14.2万円/年です。
  • 5〜10年目(低単価売電期):単価が8.3円/kWhに下がるため自家消費比率を5割まで上げると、売電約2.4万円+購入電気削減約7.5万円で合計メリット約9.9万円/年です。
  • 11年目以降(卒FIT):市場価格の売電(8〜10円/kWh前後)または自家消費が中心になります。

初期4年で高単価売電を取り、5年目以降は自家消費比率を高めていく設計が経済合理的です。非FITの自家消費型を選ぶ場合は、重点対策加速化事業の補助額(最大30万円)を導入初期に活用できる点も判断材料になります。

滋賀県で自家消費が特に効く家庭

  • オール電化住宅・EV・PHEVを保有する世帯:昼間の電気を給湯・調理・冷房・充電で回せます
  • 在宅時間が長い世帯:在宅ワーク・シニア世帯は日中の電力消費が多くなります
  • 湖北地域に居住:冬季の日照が湖南地域よりやや少ない分、蓄電池との組み合わせで年間を通じた効果を確保しやすくなります

一方で、日中不在の共働き世帯や初期費用を抑えたい家庭は、FIT認定で初期4年間の高単価売電で回収し、5年目以降に蓄電池を後付けで検討するのも選択肢です。

滋賀県の導入費用と補助後シミュレーション

太陽光発電の導入費用は、2025年設置分・住宅用(10kW未満)の全国平均で29.0万円/kW(既築30.1万円/kW、新築28.9万円/kW)です。

出典:経済産業省 調達価格等算定委員会 第102回 資料1

5kW導入の場合、平均で約145万円(新築)〜約151万円(既築)が目安です。実勢価格は施工店・機種で変動するため、最終的な見積もりは複数社の相見積で確認しましょう。ここに県・市の補助を充てると、実質負担は次のように下がります。

なお、県と市の補助を併用する場合、要綱により補助対象経費から他方の補助額を差し引いて計算するケースがあります。以下は各補助の上限額をそのまま合算した参考値です。正確な金額は契約前に施工業者・自治体窓口で確認しましょう。

ケース実質負担
草津市・太陽光5kW+蓄電池8kWh
(非FIT・県の重点対策加速化事業+市補助)
導入費用:太陽光151万円+蓄電池100万円=251万円
251万円-県補助:(太陽光30万円(上限)+蓄電池30万円(上限))-
草津市補助:(太陽光15万円(上限)+蓄電池15万円(上限))= 実質約161万円(251万円-90万円)
長浜市・太陽光5kW+蓄電池8kWh+HEMS3万円
(非FIT・県の重点対策加速化事業+市補助フル活用)
導入費用:太陽光151万円+蓄電池100万円+HEMS3万円=254万円
254万円-県補助:(太陽光30万円(上限)+蓄電池30万円(上限))- 長浜市補助:(太陽光6万円(上限)+蓄電池10万円(上限)+HEMS1万円)= 実質約177万円(254万円-77万円)
東近江市・太陽光4kW単体
(FIT認定・県の基本対策推進事業+市奨励金)
導入費用:太陽光120.4万円+HEMS2万円(基本対策推進事業の要件で購入)=122.4万円
122.4万円-県補助:定額4万円-東近江市補助:4万円(上限)= 実質約114.4万円(122.4万円-8万円)
守山市・太陽光5kW+蓄電池8kWh
(市補助は受付終了のため国+県のみ)
太陽光151万円+蓄電池100万円=251万円
251万円-県補助:太陽光30万円(上限)+蓄電池30万円(上限)/守山市補助:0円(令和8年6月18日に受付終了)= 実質約191万円(251万円-60万円)
大津市(市補助なし)・太陽光5kW単体
(非FIT・県の重点対策加速化事業のみ)
導入費用:151万円
151万円-県補助:30万円(上限)=実質約121万円(151万円-30万円)
大津市(市補助なし)・太陽光5kW単体
(FIT認定・県の基本対策推進事業のみ)
導入費用:151万円+HEMS2万円(要件のため購入)=153万円
153万円-県補助:定額4万円=実質約149万円(153万円-4万円)

同じ5kWでも、市の補助の有無・受付状況、FIT認定の有無で実質負担が数十万円単位で変わります。正確な金額は機種・設置条件・申請時の予算状況で変わるため、最終的な見積もりは施工業者に依頼しましょう。

太陽光発電補助金の申請から受給までの流れ

  1. 業者・機種選び:国のみらいエコ住宅、県・市町村の補助のいずれにも対応できる業者を選びます。
  2. 補助金の交付申請:滋賀県は事前の登録申込・交付決定が必要ですが、草津市・長浜市・東近江市は工事完了後の事後申請が基本で、市によって順序が異なります。
  3. 設置工事:交付決定後(事前申請制の場合)に着工します。パネル設置・パワコン設置・系統連系工事を行います。
  4. 完了報告・受給:工事完了後、完了報告書と証拠書類(写真・領収書等)を提出し、審査を経て補助金が交付されます。

FIT売電を行う場合は、これと並行してFIT設備認定(経産省への申請)と電力会社との売電契約の手続きが必要です。

申請で失敗しないための注意点

  • FITか非FITかを先に決める:滋賀県の補助は、FIT認定(基本対策推進事業)と非FITの自家消費型(重点対策加速化事業)でメニューが分かれ、同一設備での併用はできません。売電中心か自家消費中心かを先に決めておくと、どちらの補助を使うか判断しやすくなります。
  • 申請の順番を間違えない:草津市・長浜市・東近江市は工事完了後の事後申請が基本ですが、滋賀県への登録申込は事業着手前が原則です。契約前に業者とスケジュールを確認しましょう。
  • 登録業者・対象機種の確認:滋賀県の補助・市町村の補助のいずれも、施工業者が滋賀県内事業者または市内業者であることが条件になっている場合があります。
  • 予算枯渇・受付終了に注意:守山市の家庭用補助は令和8年6月に受付を終了しており、長浜市も先着順で予算に達すると締め切られます。検討を始めたら早めに動くのが安全です。
  • 必要書類・写真の不備に注意:既存屋根の写真、施工中の写真、パネル・パワコンの型番写真など、指定書類が細かく決まっています。

太陽光発電導入のメリット・デメリット

メリット

  • 電気代の削減:発電した電気を家庭で使うことで、電力会社から買う電気を減らせます。電気料金が高止まりする局面では削減効果が大きくなります。
  • 売電収入:FITで10年間、余剰電力を固定価格で売電できます(10kW未満)。
  • 災害時の非常用電源:停電時にパワコンの自立運転モードに切り替えれば、日中の発電分を家庭内で使えます。蓄電池を併設すればさらに安心です。
  • CO2削減・脱炭素:琵琶湖の保全に取り組んできた滋賀県の環境施策とも方向性が一致します。

デメリット・注意点

  • 初期費用:本体+工事で5kWあたり約145万〜151万円が目安(経産省2025年統計)。補助金でカバーできる範囲は限られます。
  • 積雪への対策:湖北地域では積雪荷重・落雪対策を考慮した設置が必要です。
  • メンテナンス:パワコンの寿命(10〜15年)で交換が必要です。パネルは20〜25年前後で徐々に発電効率が下がります。
  • 売電単価の低下:FIT単価は5年目以降に下がるため、卒FIT後は自家消費への切り替えが前提となります。

よくある質問(FAQ)

太陽光発電に国からの補助金はもう出ないの?

住宅用太陽光発電システム単体への国補助は2014年で終了しました。ただし、太陽光を要件に含む「みらいエコ住宅2026事業(GX志向型住宅等)」など、間接的に太陽光導入を後押しする国の制度があります。詳細は本文の該当セクションをご確認ください。

滋賀県の太陽光補助は、FIT認定と非FITでどちらが得?

補助額は非FITの自家消費型を対象にした重点対策加速化事業(7万円/kW・上限30万円)のほうが、FIT認定向けの基本対策推進事業(定額4万円)より大きくなります。ただしFIT認定なら10年間の売電収入も見込めるため、どちらが得かは電気の使い方によって変わります。

守山市に住んでいるが、太陽光の補助はある?

守山市の家庭用再エネ・省エネ設備等導入促進補助金は、令和8年6月18日に申請額が予算に達したため受付を終了しています。滋賀県の補助(基本対策推進事業・重点対策加速化事業)は別途申請可能です。次年度以降の新規枠が公開された場合は、守山市公式ページでご確認ください。

大津市・甲賀市・愛荘町に太陽光の補助はある?

いずれも太陽光発電に特化した市町独自の補助制度は確認できませんでした(愛荘町の改修補助は太陽熱利用システム等が対象で、太陽光発電は対象外です)。国の制度と滋賀県の補助を中心に検討することになります。彦根市には太陽光専用の補助はありませんが、住宅リフォーム全般を助成する「彦根市リフォーム事業」の対象工事に太陽光パネル・蓄電池が含まれています(令和8年度の受付は7月31日で終了済み)。

申請は工事の前?後?

市によって違うので注意が必要です。草津市・長浜市・東近江市は工事完了後の事後申請が基本です。一方、滋賀県への登録申込は事業着手(契約締結・工事着工)前に行うのが原則です。順番を間違えると補助を受けられなくなるため、契約前に業者と申請スケジュールを詰めておきましょう。

賃貸住宅・中古住宅でも太陽光の補助は使える?

賃貸住宅にお住まいの入居者自身は申請できませんが、オーナーが既存住宅のリフォームとして太陽光を発注する場合は工事発注者として対象になります。中古住宅でも、既存住宅への後付け(リフォーム)であれば工事発注者として市町村の補助を申請できます。

まとめ|滋賀県は県・市町村の補助を組み合わせてお得に導入できる

滋賀県で太陽光発電を導入する場合、国の直接補助はないものの、滋賀県独自の補助はFIT認定向け(基本対策推進事業・定額4万円)と非FITの自家消費型向け(重点対策加速化事業・7万円/kW・上限30万円)の2メニューがあり、どちらを選ぶかで補助額が変わります。市町村では草津市(3.5万円/kW・上限15万円、蓄電池セットが原則)、長浜市(2万円/kW・上限6万円、単体も可)、東近江市(上限4万円、単体可)など市によって補助額が大きく異なり、守山市は令和8年6月に受付を終了、大津市・甲賀市・愛荘町には太陽光専用の補助がありません。お住まいの市町の制度は必ず確認しましょう。

滋賀県は琵琶湖を囲む地形の影響で、湖北地域(長浜市・高島市等)は積雪の多い日本海側気候、湖南地域(大津市・草津市等)は比較的温暖という気候差がありますが、県全体では快晴日数の多い年が多く、太陽光発電と相性の良い地域です。FIT買取単価は2026年度から初期4年24円/kWh・5〜10年目8.3円/kWhの二段階になり、初期4年は売電で早期回収、5年目以降は自家消費比率を高めていく設計が経済合理的です。

補助金はどれも予算上限・先着順で、守山市の家庭用補助のように年度途中で受付終了する制度も既に出ています。検討を始めたら早めに登録業者へ相談し、複数の見積もりを比べるのが近道です。

監修:えねこ編集部

【レビュワー確認ルール(公開前に全部やる)】

  1. 本文の数値・受付状況(特に滋賀県のFIT/非FITメニューの条件、守山市の「受付終了」、各市の受付期間・予算残額)を、公開直前に県・各市公式ページで再確認する。予算追加・新規枠の公開があれば反映する。
  2. 滋賀県・草津市・長浜市・東近江市・守山市・大津市・彦根市・甲賀市・愛荘町・栗東市の制度名・金額・条件・申請順を公式で再確認し、市名の取り違えがないか確認する。

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