CEV補助金とは?EVの補助額や対象条件・申請方法、V2Hの補助制度を解説

補助金

EVやPHEVを購入する際に利用できる代表的な国の支援制度が、CEV補助金です。所定の条件を満たす車両を導入することで、購入時の負担を軽減できます。本記事では、CEV補助金の仕組みや補助額、申請スケジュールなどを詳しく解説します。

CEV補助金の仕組みと目的

ファイルを持ってプレゼンする女性

CEV補助金は経済産業省が実施し、一般社団法人次世代自動車振興センターが執行する公的な支援制度です。脱炭素社会の実現に向けた国の重要政策の一環として、クリーンエネルギー自動車の普及を促進しています。

CEV(クリーンエネルギー自動車)の導入促進が目的

CEV補助金は、大気汚染物質やCO2を走行中に排出しない、または排出量の少ないクリーンエネルギー自動車の導入促進が主な目的です。日本政府が掲げている「2035年までに乗用車新車販売で電動車100%を実現する」 という目標にも関連しています。

車両の導入を支援することで、国内の自動車産業の電動化を促進する狙いがあります。また、EVなどを非常用電源として活用する取り組みも進められています。

出典:令和7年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」|経済産業省

補助対象となる車両区分

CEV補助金の対象となるのは、国の環境性能基準や形式などを満たしたクリーンエネルギー自動車です。EV(電気自動車)をはじめ、水素を燃料とするFCVが対象となります。

さらに、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)や電動二輪車なども対象に含まれています。ただし、中古車や車検証上「事業用」となっている車両はCEV補助金(車両)の対象外です。対象となる車種・グレードは、次世代自動車振興センターが公表する補助対象車両一覧で確認しましょう。

個人・法人・地方公共団体などが申請できる

CEV補助金は個人だけを対象とした制度ではなく、法人も申請できます。ただし、車両は所定の要件を満たした対象車両で、車検証上「自家用」として登録されている必要があります。

さらに、地方公共団体が対象車両を公用車などとして導入する場合も、所定の要件を満たせば補助対象となります。

V2Hや外部給電器は別の補助制度

EVなどと住宅を繋ぐV2H(Vehicle to Home)設備や外部給電器も補助金の対象です。ただし、車両向けのCEV補助金とは別に、「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」の対象として扱われます。

車両とV2Hの申請を同時に進める場合は、それぞれの制度に応じて申請手続きをする必要があります。V2Hについて詳しくはこちらの記事で詳しく説明しているので、あわせてご確認ください。

V2Hとは?仕組みや自宅で導入する目的・蓄電池との違いを解説

【2026年実施】2025年度補正CEV補助金の補助額|車両向け

FCV 燃料電池自動車 エコカー

2025年度の補正予算に基づくCEV補助金は、2026年に実施されています。2026年4月1日以降に新規登録された車両には、原則として車両性能や自動車メーカーの取り組みなどを総合的に評価した新たな補助額が適用されます。ただし、一部の車種については、2026年12月末まで従来の補助額を維持する経過措置が設けられています。

EV|普通車

EVに対する補助額は、車種によって異なります。電費や航続距離などの車両性能に加え、充電インフラ整備やサイバーセキュリティへの対応、災害時の自治体との連携など、メーカーの取り組みも評価対象です。

2026年4月1日以降に新規登録されたEVは、基本の補助上限額が125万円です。さらに、所定の評価を満たす場合は最大5万円が加算され、補助額は最大130万円となります。なお、メーカー希望小売価格(税抜)が840万円以上の車両には価格係数0.8が適用されます。

出典:令和8年度におけるクリーンエネルギー自動車導入促進補助金について|次世代自動車振興センター

なお、EVについて仕組みやガソリン車と比べたメリットやデメリットなどを詳しく知りたい方は、以下の解説記事を合わせて参考にしてください。

EV車とは?仕組みやメリット・デメリット、選び方を徹底解説

EV|軽自動車

軽自動車は普通車とは別の区分となっています。日産サクラや三菱eKクロスEVなどが対象車両に含まれています。2026年4月1日以降に新規登録された軽EVは、基本の補助上限額が55万円です。一定の条件を満たした場合には、最大3万円の加算額も設定されています。

軽自動車はバッテリーの搭載量が普通車よりコンパクト設計でありながら、モビリティ電動化を進めるうえで重要な区分の1つです。そのため、車両性能やメーカーの取り組みなどを踏まえて補助額が決定されます。

出典:令和7年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」|経済産業省

出典:令和8年度におけるクリーンエネルギー自動車導入促進補助金について|次世代自動車振興センター

PHEVとFCV

プラグインハイブリッド自動車(PHEV)は、ガソリンエンジンと大容量バッテリーを併用するタイプです。2026年4月1日以降に新規登録されたPHEVは、基本の補助上限額が80万円となっています。一定の条件を満たした場合には、最大5万円の加算額が設定されています。

FCV(燃料電池自動車)は、水素を燃料として発電し、モーターを駆動する車両です。2026年4月1日以降の新規登録分では、基本の補助上限額が145万円で、一定の条件を満たした場合は最大5万円が加算されます。

出典:令和7年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」|経済産業省

出典:令和8年度におけるクリーンエネルギー自動車導入促進補助金について|次世代自動車振興センター

新規登録日によって補助額が変わる

CEV補助金の適用要件や補助額は、新規登録日によって変わります。2025年度補正CEV補助金では、2026年4月1日以降の登録車両から新たな補助額が適用となっています。

また、登録時期によっては、適用される対象車両や補助額が異なる場合があります。購入を検討する場合は、納車時期以外に、新規登録のタイミングを慎重に判断しましょう。

補助額はメーカー・車両の評価によって決まる

現在のCEV補助金では、車両の基本性能に加えて、自動車メーカーの電動化に向けた取り組みも補助額の評価に反映されます。充電インフラの整備、サイバーセキュリティや供給安定性への対応、整備人材の確保、ライフサイクル全体での環境負荷低減など、幅広い項目が評価対象となっています。

そのため、同一車種であっても、新規登録の時期やその時点で適用される補助額によって、受給できる金額が異なる場合があります。購入前に、最新の補助対象車両一覧と車種ごとの補助額を確認しましょう。

【2026年9月時点】CEV補助金・V2H補助金の受付状況

書類に記載する男性

CEV補助金をはじめ、国の補助事業は決められた予算総額の枠内で運営されています。そのため、導入時の最新の申請受付状況を正しく把握することが大切です。

車両向けは受付中だが、終了見込み時期が公表されている

2026年9月30日時点では、一般社団法人次世代自動車振興センターでCEV補助金(車両)の申請を受け付けています。センターは2026年9月4日に、予算執行状況を踏まえた受付終了見込みについて案内しており、2026年12月上旬〜下旬ごろが目安とされています。

ただし、申請状況や予算の消化状況によって受付終了時期が前後する可能性があります。申請前に最新の受付状況を確認しましょう。

V2H・外部給電器は2026年8月27日で受付終了

V2H充放電設備は2026年8月27日に申請受付を終了しました。外部給電器についても、同年8月27日到着分をもって受付を終了しています。2026年9月30日時点では、いずれも新規申請を受け付けていません。

今後の公募については現時点で確定していないため、次回の制度発表を確認する必要があります。

CEV補助金の申請手順とスケジュール

説明する女性

CEV補助金を受け取るためには、規定の手続きを理解して、必要書類を揃えて申請することが必要です。不備があれば審査に時間がかかり、交付決定が遅れることもあります。

車両登録後の事後申請の流れと必要書類

CEV補助金は、新車の車両登録後に申請する仕組みです。必要書類は、個人・法人・地方公共団体といった申請者の区分や、購入・リースなどの導入方法によって異なります。

主な書類としては、自動車検査証に関する書類、車両購入代金の支払いを確認できる書類、補助金の振込先口座を確認できる書類などがあります。申請前に、次世代自動車振興センターが公開している申請者区分ごとの応募要領を確認しましょう。

出典:CEV補助金(車両):FAQ|次世代自動車振興センター

申請から交付決定・入金までの期間

申請書類が正式に受理されたら、書類審査に進みます。2026年9月現在、申請書類の到着から交付決定まで3〜4ヶ月かかる見込みです。不備がある場合は、さらに時間がかかる可能性があります。

審査を通過すると、申請者宛に交付決定通知書が発行されます。その後、申請時に指定した金融機関へ補助金が振り込まれる流れです。

出典:CEV補助金(車両):FAQ|次世代自動車振興センター

V2H充放電設備・外部給電器の補助制度

タブレットを抱えて案内をする女性

V2H充放電設備は2026年8月27日に申請受付を終了しました。外部給電器についても、同年8月27日到着分をもって受付を終了しています。今後の公募については現時点で確定していないため、次回の制度発表に備えて制度の基本的なルールを確認しておきましょう。

V2H充放電設備の補助額

V2H充放電設備は、機器の購入費について1基当たり最大75万円が補助されます。設置工事費の上限は、公共施設・災害拠点では95万円、個人宅・マンション・その他施設では55万円です。

そのため、機器費と工事費を合わせた補助上限額は、公共施設・災害拠点では最大170万円、個人宅・マンション・その他施設では最大130万円となります。実際の補助額は、機器価格や工事内容などによって異なります。

補助対象経費の区分補助金交付上限額補助率
V2H充放電設備(1基当たり・機器の購入費)75万円1/2以内
V2H充放電設備の設置工事費(公共施設・災害拠点)95万円1/1以内
V2H充放電設備の設置工事費(個人宅・マンション・その他施設)55万円1/1以内

出典:クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金|次世代自動車振興センター

外部給電器の補助額

外部給電器はEVなどに蓄えた電力を外部に供給するための機器です。災害時の電力確保をはじめとして、さまざまな分野で活用されています。

補助金交付上限額は50万円で、補助率は機器の購入費に対して1/3以内です。

補助対象経費の区分補助金交付上限額補助率
外部給電器(機器の購入費)50万円1/3以内

出典:クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金|次世代自動車振興センター

V2H設置工事費用に対する支援

V2H補助金は、機器本体の購入費に加えて設置工事費も補助対象です。工事費の補助上限は、公共施設・災害拠点では95万円、個人宅・マンション・その他施設では55万円となっています。

機器費と工事費を合わせた補助上限額は、公共施設・災害拠点で最大170万円、個人宅・マンション・その他施設で最大130万円です。V2Hは工事費を含めた導入費用が高額になることもあるため、補助制度を利用できれば導入時の負担軽減につながります。

出典:クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金|次世代自動車振興センター

交付決定前に発注・工事を始めない

V2H設備の補助金申請では、交付決定前に発注や工事を始めてはいけません。交付決定後に、補助対象となる機器の発注や設備工事を始める必要があります。

正式な交付決定通知書が届く前に機器を発注したり、工事請負契約を結んで施工を開始したりすると、補助対象でなくなる可能性があるので注意しましょう。

次回の募集に備えてできること

V2H充放電設備は2026年8月27日に申請受付を終了し、外部給電器についても同年8月27日到着分をもって受付を終了しました。今後の公募については、次世代自動車振興センターからの最新情報を確認しましょう。

次回の公募が始まった際スムーズに申請できるよう、設置を検討している場合は信頼できる施工店を探したり、現地調査に必要な情報を集めたりするなど、事前にできることを始めるとよいでしょう。

地方自治体の独自補助金との併用による負担軽減

テーブルの上に補助金と書かれたブロック

地方自治体によっては、独自の補助金を運用している場合があります。また、CEV補助金と併用できる場合があるため、該当する補助金について把握しておくことが重要です。

CEV補助金と地方自治体補助金の重複受給

国のCEV補助金は、地方公共団体が実施する補助制度との併用が認められています。ただし、自治体側の制度で併用制限や補助上限などが定められている場合があるため、申請前に各自治体の要件も確認しましょう。両方の制度の要件を満たせば、国と自治体の補助金をあわせて利用できる場合があります。

東京都のZEV補助金との併用シミュレーション

2026年7月1日以降に東京都内で初度登録または初度検査されたEVを例に考えてみましょう。

国のCEV補助金では、EVの基本補助上限額は125万円で、所定の条件を満たした場合は最大5万円が加算されるため、補助額は最大130万円です。

東京都のZEV車両購入補助金では、2026年7月1日以降に初度登録または初度検査されたEVについて、条件を満たした場合の補助上限額は最大130万円です。

支援制度補助金額(上限)
CEV補助金(EV)最大130万円(基本上限125万円+加算最大5万円)
東京都ZEV車両購入補助金(EV)最大130万円(条件により異なる)

制度上の上限額を単純に合計すると最大260万円となります。ただし、実際の補助額は車種や自動車メーカーの評価、東京都の補助要件・加算条件などによって異なるため、すべてのEVで260万円を受給できるわけではありません。

出典:令和8年度 ZEV車両購入補助金4月30日から申請受付開始|東京都

出典:令和8年度におけるクリーンエネルギー自動車導入促進補助金について|次世代自動車振興センター

CEV補助金で失敗しないためのポイント

指差しをする笑顔の女性

CEV補助金で失敗しないために、次のポイントを意識することが重要です。

  • 予算上限に達すると受付期間中でも終了する
  • 車両には一定期間の処分制限がある
  • 保有期間中に売却すると返納が必要になる場合がある
  • 車両登録後の申請期限を過ぎないようにする

予算上限に達すると受付期間中でも終了する

CEV補助金は、予算上限に達すると受付期間中でも終了します。新車を契約していても申請書類が受付される前に予算上限に達した場合は、補助金の交付を受けられない可能性があります。

そのため、納車や車両登録、申請期限などを確認したうえで、余裕を持って手続きを進めることが重要です。

車両には一定期間の処分制限がある

車両には、4年または3年といった処分制限期間があります。やむを得ず期間内に車両を処分する場合は、計画変更や財産処分の手続きが必要です。

そのため、車両購入時には処分制限期間も考慮して資金計画を立てるようにしましょう。

出典:令和7年度補正 CEV補助金(車両)のご案内|次世代自動車振興センター

保有期間中に売却すると返納が必要になる場合がある

定められた保有期間中に車両を売却した場合、受給した補助金の返納が必要になる可能性があります。車両を処分する前に次世代自動車振興センターに財産処分承認申請書を提出して、返還額などを確認することが必要です。

なお、天災等や過失のない事故によって車両が走行不能となり抹消した場合などは、所定の財産処分承認手続きを行い、次世代自動車振興センターの承認を受けることで、補助金の返納が不要となる場合があります。

車両登録後の申請期限を過ぎないようにする

CEV補助金は、車両の初度登録後に申請します。2026年5月1日以降に初度登録された車両は、登録日までに車両代金の支払い手続きが完了している場合、原則として初度登録日から1か月以内が申請期限です。

一方、初度登録日時点で支払い手続きが完了していない場合は、初度登録日の翌々月末日まで申請できます。ただし、事業全体の最終申請期限が別途設定されるため、申請前に最新の受付期限を確認しましょう。

CEV補助金に関するQ&A

Q&Aのふきだしイメージ

CEV補助金に関するQ&Aをまとめました。CEV補助金に関して不明な点がある方は参考にしてください。

個人でもCEV補助金を申請できますか?

個人でもCEV補助金を申請可能です。個人が自家用の新車を購入する場合は、所定の申請要件を満たしたうえで、必要書類を提出して申請しましょう。申請方法にはオンラインと郵送による2種類があります。

中古のEVや輸入EVも対象ですか?

国のCEV補助金は、中古車は対象外です。日本国内で初めて登録する車両であっても、中古の輸入車は対象になりません。一方、輸入車でも、新車で次世代自動車振興センターの補助対象車両一覧に掲載されている車種・グレードであれば対象となります。対象車両や補助額は登録時期によって異なる場合があるため、購入前に最新の一覧を確認しましょう。

公募期間を過ぎてしまったら申請できますか?

公募期間を過ぎてしまうと、原則として申請はできません。また、予算上限に達した場合は、予告された最終受付日より前に申請受付が終了することもあります。申請を検討している場合は、最新の受付状況を把握したうえで期限に余裕を持って手続きをしましょう。

V2H設備の補助金はどのタイミングで申請すればいいですか?

V2H設備の補助金は、原則として交付決定を受ける前に機器を発注したり、工事を開始したりしないように注意が必要です。車両向けのCEV補助金とはタイミングが異なるため注意しましょう。必ず施工店と相談の上、工事を始めることが大切です。

エコカー減税と併用できますか?

CEV補助金とエコカー減税は、それぞれ別の制度です。CEV補助金の交付要件とエコカー減税の対象要件をそれぞれ満たしていれば、補助金の受給と税制優遇の両方を受けることができます。

適用される税制や軽減内容は車種や新規登録時期によって異なるため、購入時には販売店や国土交通省などの最新情報を確認しましょう。

CEV補助金を正しく理解してEVやV2Hをお得に導入しよう

国のCEV補助金は、EVやプラグインハイブリッド車などを購入する際に、車両の導入費用の一部を補助する公的な支援制度です。また、CEV補助金とは別にV2H充放電設備などを対象とした補助制度もあります。制度ごとに申請条件や受付期間が異なるため、導入を検討する際は、最新の制度内容と申請受付状況を公式サイトで確認しましょう。

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