【2026年(令和8年)】愛知県の太陽光発電補助金はいくら?金額・条件・申請方法を解説

最終確認日:2026/08/20
製造業が盛んで持ち家の戸建てが多い愛知県は、太陽光発電の導入に向いた地域です。太陽光そのものへの国の補助はありませんが、愛知県は市町村の補助制度に県が上乗せする「協調補助」という仕組みを持ち、名古屋市・豊田市・岡崎市など多くの市町村が独自の補助を実施しています。ただし愛知県内は「太陽光単体では対象外、蓄電池やHEMSとのセット導入が必須」という自治体が多いのが特徴です。この記事では、国のセット型支援と愛知県の協調補助の仕組み、主要市町村の補助状況、費用シミュレーション、申請の流れまでをまとめて解説します。
愛知県でもらえる太陽光発電の補助金はいくら?【結論】
太陽光発電の補助金は「国+都道府県+市区町村」の3層で考えます。愛知県の場合、県は住民に直接補助するのではなく、市町村の補助事業に予算を上乗せする立場です。3層で愛知県を見ると、次のようになります。
| 区分 | 補助の目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 国(みらいエコ住宅2026等) | 太陽光単体の補助はなし。GX志向型住宅で最大110万円/戸(温暖地)・125万円/戸(寒冷地)などのセット型 | 住宅省エネ2026キャンペーン公式 |
| 愛知県(協調補助) | 県から住民への直接補助ではなく、市町村が実施する補助事業に県が予算を上乗せする仕組み。申請窓口・対象設備・金額は市町村ごとに決まる | 愛知県公式 |
| 市町村(独自補助) | 名古屋市は太陽光発電設備+HEMS+蓄電システム又はV2Hの同時導入が条件。岡崎市は出力×7万円(上限63万円)。一方で一宮市・豊橋市などは太陽光単体不可で蓄電池・HEMSとのセット必須。金額・条件は市町村ごとに大きく異なる | 名古屋市公式 岡崎市公式 一宮市公式 豊橋市公式 |
愛知県は「国+市町村(県の上乗せ含む)」の2層で組み立てるのが基本です。まずは全国共通の国の位置づけを押さえてから、県・市町村の状況を見ていきます。
国の制度:太陽光発電に直接補助はある?【全国共通】

太陽光発電の補助金を国レベルで探すと、まず知っておきたい前提があります。それは、住宅用太陽光発電への単体の国補助は現在ないという点です。かつて実施されていた住宅用太陽光発電導入支援補助金は2014年(平成25年度)で終了しています。
ただし、太陽光発電を含む省エネ住宅・脱炭素設備をセットで導入する場合は、国が支援する制度がいくつかあります。太陽光発電の設置費用を直接下げる制度ではなく、太陽光を含む住宅要件を満たすと補助が出る、太陽光と一緒に蓄電池を入れると蓄電池側で補助が出るといった形です。順に見ていきます。
みらいエコ住宅2026事業(住宅省エネキャンペーン)
みらいエコ住宅2026事業は、国土交通省・環境省・経済産業省の3省連携で実施される「住宅省エネ2026キャンペーン」の柱です。省エネ性能の高い新築住宅の購入や既存住宅の省エネリフォームを対象に、住宅単位で補助金が支給されます。太陽光は「GX志向型住宅」の要件のひとつになっており、住宅全体で高い省エネ性能を満たすことで補助が受けられます。
新築住宅の主な補助上限額は次のとおりです。
- GX志向型住宅:1戸あたり110万円(温暖地5〜8地域)/125万円(寒冷地1〜4地域)※全世帯が対象
- 長期優良住宅:1戸あたり75万円(温暖地)/80万円(寒冷地)※若者夫婦世帯・子育て世帯限定
- ZEH水準住宅:1戸あたり35万円(温暖地)/40万円(寒冷地)※若者夫婦世帯・子育て世帯限定
愛知県内は地域によって断熱等級の地域区分が異なるため、温暖地・寒冷地どちらの基準が適用されるかは建築地でご確認ください。GX志向型住宅は、断熱等級6以上・一次エネルギー消費量の削減率が再エネ除きで35%以上・再エネ含めて原則100%以上を満たす最高レベルの省エネ住宅です。太陽光発電の設置とHEMSの導入が前提となるため、太陽光を新築とセットで入れる家庭に向いた制度です。
では、太陽光と組み合わせて使える別の国支援も見ていきます。
DR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正・SII)
DR家庭用蓄電池事業は、経済産業省の予算でSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)が運営する、家庭用蓄電池への補助制度です。太陽光と組み合わせた自家消費・DR(需要側の電力調整)に活用できる蓄電池を対象に、1申請あたり最大60万円が補助されます。
出典:DR家庭用 蓄電池事業
ただし、令和7年度補正は2026年5月29日に交付申請額が予算に達したため、公募は既に終了しています(公式に「公募の再開を行う予定はありません」と明記)。令和8年度補正での再開があるかは、経産省・SII公式で最新情報の確認が必要です。
FIT・FIP制度と自家消費への移行
太陽光発電で発電した電気は、FIT(固定価格買取制度)またはFIP制度で電力会社に売電できます。住宅用(10kW未満)はFITが基本で、期間は10年間です。
2026年度から住宅用10kW未満のFIT買取単価には初期投資支援スキームが導入され、次のような二段階の単価になります。
- 導入から1〜4年目:24円/kWh
- 5〜10年目:8.3円/kWh
初期の4年間は買取単価を高めに設定し、投資回収を早めるのが狙いです。5年目以降は市場価格に近い水準まで下がるため、この時点から自家消費に切り替える設計が経済的に有利になります。近年は「4年間で高単価売電をしっかり取り、5〜10年目は自家消費比率を高める」「10年経過後(卒FIT)は蓄電池・EV充電で自家消費に完全移行」という3段階の設計が主流です。
出典:資源エネルギー庁
税制優遇(住宅ローン減税・固定資産税減額)
太陽光発電への直接の税優遇ではありませんが、太陽光を要件に含む認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準)では、住宅ローン減税の借入限度額が引き上げられ、新築住宅の固定資産税減額の期間が延長されます。
出典:国土交通省
国と自治体の補助金は併用できる?
国のみらいエコ住宅2026事業は、都道府県・市区町村の独自補助と原則併用できます(自治体により例外あり)。愛知県では「国+市町村(県の協調補助を含む)」の組み合わせが基本ですが、市町村によっては国の同一対象工事との併用を認めていない場合もあるため、契約前に各市町村の要綱で併用ルールを必ずご確認ください。
愛知県・市町村の独自補助金
愛知県は住民に直接補助するのではなく、市町村の補助事業を後押しする立場です。そのため、実際にどれくらいの補助が受けられるかは、お住まいの市町村の制度次第で大きく変わります。
愛知県の独自補助(市町村との協調補助という仕組み)
愛知県が実施しているのは「愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金(市町村との協調補助)」です。県の公式ページには「本ページに記載の県補助金は、全て市町村を通じて交付されます。個人から県に直接申請いただく必要はありません」と明記されています。
出典:愛知県 愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金
愛知県の補助は「県庁に自分で申請する制度」ではなく、「市町村の補助制度の予算の一部を県が負担している制度」です。住民が行う手続きは、お住まいの市町村への申請1本で済みます。対象設備は太陽光発電、HEMS、燃料電池、蓄電池、電気自動車等充給電設備、太陽熱利用システム、高性能外皮等(断熱窓改修等)で、太陽光は単体ではなくHEMS・蓄電池等との一体的導入が県補助の対象になる仕組みです。県内の多くの市町村がこの協調補助に参加していますが、参加の有無・募集期間・具体的な補助額は市町村ごとに異なります。
この協調補助の仕組みがあるため、愛知県内の市町村は他県に比べて太陽光・蓄電池・HEMSのセット導入を条件とする補助制度が多い傾向にあります。次に、主要市町村の補助額を見ていきます。
主要市区町村の補助額一覧(令和8年度の実施状況)
太陽光発電は屋根の面積・向き・築年数が要る戸建て向けの設備のため、戸建てが多い市ほど活用しやすい制度です。愛知県内の主要市について個別に確認した結果は次のとおりです。
| 市 | 太陽光発電の補助 | 補足条件 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 名古屋市 | 太陽光発電設備+HEMS+蓄電システム又はV2Hの同時導入が条件。 太陽光発電設備:築10年以内は1kWあたり2万円、築10年超は1kWあたり3万円(いずれも上限9.99kW)。 HEMS:1万円 蓄電システム:1.5/kWh万円 V2H:5万円 出典:名古屋市公式 | 制度名は「住宅等の脱炭素化促進補助」。令和8年度から事後申請(工事完了後)に変更。受付は令和8年7月1日〜令和9年2月12日(消印有効)、郵送または電子申請 | 名古屋市公式 |
| 豊田市 | 太陽光発電システムとHEMSの設置に加えて、蓄電池またはV2Hを一体的に設置。 対象がスマートハウスの場合は対象経費の2分の1(上限21万円) スマート・ゼロハウスの場合は対象経費の2分の1(上限26万円) 出典:豊田市エコファミリー支援補助金交付要綱 | 制度名は「豊田市エコファミリー支援補助金」。受付は令和8年4月1日〜令和9年3月1日。燃料電池はゼロカーボンバンク、蓄電池単体等はカーボンニュートラルクラブへの入会が必要な場合がある | 豊田市公式 |
| 岡崎市 | 太陽光単体で対象。出力(kW)×7万円または補助対象経費×1/2のいずれか低い額(上限63万円)。蓄電池補助を受けるには太陽光と同時設置が必須 出典:岡崎市公式 | 制度名は「岡崎市地球温暖化対策設備設置費補助金」。受付は令和8年4月1日〜12月28日(予算残額に達し次第終了)。発電量の30%以上を自家消費することが条件 | 岡崎市公式 |
| 一宮市 | 太陽光単体では対象外。既存住宅は「太陽光一体型A」(太陽光+蓄電池+HEMS)12万円、「太陽光一体型B」(太陽光+V2H+HEMS)11万円(いずれも定額)。新築はZEH16万円・GX志向型住宅30万円のみで単体申請不可 | 制度名は「一宮市住宅用地球温暖化対策設備設置補助金」。予算の範囲内で先着順のため、受付終了時期は市に確認が必要 出典:一宮市公式 | 一宮市公式 |
| 豊橋市 | 太陽光単体では対象外。太陽光+HEMS+蓄電池の一体的導入で一件12万円(定額)、ZEH住宅は一件16万円(定額) 出典:豊橋市公式 | 制度名は「豊橋市家庭用エネルギー設備導入補助金」。予算の範囲内で事前申込を先着順に受付。工事完了期限は令和9年3月15日 | 豊橋市公式 |
詳しくは各自治体のホームページをご確認ください。
上表以外にも個別に確認したところ、次のような状況でした。
- 安城市:太陽光単体の補助はありませんが、「スマートハウス普及促進補助金制度」で太陽光+蓄電池+HEMSの組み合わせに21万円、太陽光+V2H+HEMSの組み合わせに11万円が補助されます。受付は令和8年4月1日〜令和9年2月18日(補助対象システムに係る設置工事に着手する予定日又は建売なら引き渡し日の15日以上前に提出が必要)で、予算がなくなり次第終了します。
出典:安城市公式
- 豊川市:太陽光単体の補助はなく、「地球温暖化対策設備導入促進費補助金」で太陽光発電システム+HEMS+蓄電池、太陽光発電システム+HEMS+V2H、ZEHのいずれかの組み合わせで上限10万円が補助されます。受付は令和8年4月1日から先着順、完了期限は令和9年3月10日です。
出典:豊川市公式
- 春日井市:令和8年度の「住宅用地球温暖化対策機器設置費補助金」では、公式ページに「太陽光発電施設及びHEMS(家庭用エネルギー管理システム)は補助対象外となります」と明記されています。対象はエネファーム・蓄電池・V2Hのみで、太陽光そのものへの市の補助は令和8年度時点でありません。
出典:春日井市公式
愛知県内は「太陽光単体では対象外、セット必須」の市町村が多いのが特徴です。お住まいの市町村がどちらの型かによって、太陽光だけを設置する場合の補助の有無が変わるため、契約前に必ず確認しましょう。
国・愛知県・市町村は併用できる?
国のみらいエコ住宅2026事業は、愛知県・市町村の独自補助と原則併用できます。愛知県の補助は市町村の補助制度に含まれる形なので、実質的には「国+市町村」の2層で考えます。市町村によっては国の同一対象工事との重複を認めない場合もあるため、契約前に要件をご確認ください。
愛知県の日照時間・気候と太陽光発電の相性
愛知県は製造業が盛んで、持ち家の一戸建て世帯が多い地域です。愛知県の持ち家住宅率は59.6%で、総住宅数は366万4,700戸にのぼります。
屋根を持つ戸建てが多いことは、太陽光発電の導入余地が大きいことを意味します。
気候面では、名古屋の年間日照時間の平年値(1991〜2020年)は2,141.0時間で、全国平均の1,915.9時間より約225時間多い水準です。
出典:気象庁
6日照時間が全国平均より長いため、太陽光発電の年間発電量は全国の目安である1kWあたり1,000〜1,200kWh程度に対し、やや上振れが期待できる地域です。夏の高温による発電効率のわずかな低下はあるものの、年間を通じて安定した発電量が見込めます。
電気料金は中部電力ミライズの供給エリアで、従量電灯Bの電力量料金は第1段階(120kWhまで)21.20円、第2段階(120〜300kWh)25.67円、第3段階(300kWh超)28.62円です(燃料費調整額は別途加算)。
出典:中部電力ミライズ公式
電気代の高止まりが続く局面では、自家消費比率を上げる太陽光の効果が家計に直結します。
愛知県は47年以上にわたり製造品出荷額等が全国1位のものづくり県で、2023年の製造品出荷額は58兆218億円、全国の約15.5%を占めます。
出典:愛知県公式
製造業の集積地であるため電力需要は工業用が大きい一方、住宅は戸建て比率が高く、屋根を活かした太陽光発電に向いた地域といえます。
伊勢湾・三河湾沿岸部では塩害の可能性があるため、耐塩害仕様のパネル選定が必要です。それ以外の内陸部では、台風時の強風対策を除けば、比較的太陽光に適した気候です。
太陽光発電の容量・パネル選びのポイント(愛知県事情)

太陽光を活かすには、屋根に合った容量と、家庭に合った機種を選ぶことが大切です。
- 容量の目安:3〜4人世帯なら4〜5kW前後、屋根面積が広ければ6〜7kW以上も選択肢に入ります。
- パネル種別:現在の主流は単結晶シリコンです。屋根の形状や日射条件に応じて、変換効率・保証期間・価格のバランスで選びます。
- 塩害・台風対策:伊勢湾・三河湾沿岸部(弥富市・常滑市・田原市など)は耐塩害仕様のパネル・パワコンを、太平洋側は台風に備えた架台の固定強度・飛来物対策を業者に確認しましょう。
- 保証・メーカー:出力保証(25年前後)・製品保証(10〜15年)・自然災害補償の内容を比較しましょう。
- 屋根の適合性:築年数が古い屋根は葺き替え・補強が必要になる場合があります。施工前の屋根診断が重要です。
蓄電池・V2H・HEMSとのセット導入で補助はどう変わる?
愛知県内は、太陽光単体では補助対象外の市町村が多いため、蓄電池・V2H・HEMSとのセット導入で補助額が大きく変わります。
- 蓄電池:一宮市(太陽光一体型Aで12万円定額)、豊橋市(一体的導入で12万円定額)、安城市(太陽光+蓄電池+HEMSで21万円)などで補助が発生します。
- V2H:一宮市(太陽光一体型Bで11万円定額)、豊田市(自家消費型太陽光発電設備設置費補助金でEV・PHEV所有が条件)、安城市(太陽光+V2H+HEMSで11万円)などが対象です。
- HEMS:多くの市町村で太陽光・蓄電池・V2Hとの組み合わせの一部として補助対象に含まれますが、単体では対象外とする市町村もあります。
国のDR家庭用蓄電池事業は令和7年度補正が受付終了のため、令和8年度動向を要ウォッチです。卒FIT後(10年経過後)は売電単価が大きく下がるため、蓄電池で余剰電力を貯めて自家消費に回す構成が経済的に有利になります。
FIT売電 vs 自家消費:愛知県ならどちらが得?
住宅用太陽光(10kW未満)のFIT買取期間は10年間で、2026年度からは初期4年間24円/kWh・5〜10年目8.3円/kWhの二段階単価になります。
出典:資源エネルギー庁
一方、中部電力ミライズ管内の従量電灯B・第2段階(120〜300kWh)の電力量料金は税込25.67円で、燃料費調整額を加えると実質単価はさらに上がります。売電単価より家庭の購入電気単価のほうが高くなる局面が多く、自家消費のメリットが出やすい構造です。
5kWシステムでの年間試算(目安)
年間発電量を5kW×1,150kWh/kW=5,750kWhと仮定した場合、愛知県内での試算目安は次のとおりです(あくまで概算試算・個別条件で変動/購入電気単価は税込25.67円/kWh想定:契約プランや燃調・再エネ賦課金で実際の単価は上下します)。
- 1〜4年目(高単価売電期):発電量の7割を売電(4,025kWh)→ 4,025×24円=約9.7万円/年の売電収入。自家消費分(1,725kWh)で購入電気を約4.4万円/年削減。合計メリット約14.5万円/年。
- 5〜10年目(低単価売電期):売電単価が8.3円/kWhに下がるため、自家消費比率を上げる方針に切り替えます。仮に自家消費比率を5割まで上げると、売電(2,875kWh×8.3円=約2.4万円)+購入電気削減(2,875kWh×25.67円=約7.4万円)=合計メリット約10.5万円/年。
- 11年目以降(卒FIT):市場価格の売電(8〜10円/kWh前後)または自家消費が中心です。蓄電池を併設していれば夜間消費にも回せます。
10年間トータルで見ると、初期4年で高単価売電を取り、5年目以降は自家消費比率を高めていく設計が経済合理的です。
愛知県で自家消費が特に効く家庭
- オール電化住宅:昼間の電気を給湯・調理・冷房で回せる
- EV・PHEVを保有:昼間充電で走行コストを大幅に下げられる。製造業が盛んな愛知県は自動車関連企業も多く、EV・PHEVの普及が進みやすい地域です
- 在宅時間が長い:在宅ワーク・シニア世帯は日中の電力消費が多い
- 蓄電池併設:昼間の余剰を夜間消費に回せるため、自家消費比率が7〜8割まで上がる
愛知県の導入費用と補助後シミュレーション

太陽光発電の導入費用は、2025年設置分・住宅用(10kW未満)の全国平均で29.0万円/kW(既築30.1万円/kW、新築28.9万円/kW)です。
5kW導入の場合、平均で約145万円(新築)〜約151万円(既築)が目安です。実勢価格は施工店・機種・伊勢湾沿岸部の塩害対応等で変動するため、最終的な見積もりは複数社の相見積もりで確認しましょう。補助金を充てると、実質負担は次のように下がります。
| ケース | 実質負担 |
|---|---|
| 新築・国のみらいエコ住宅2026事業 (GX志向型・温暖地)5kW単体 | 導入費用145万円−国補助(GX志向型・温暖地)110万円=実質約35万円(※GX志向型は全世帯対象・断熱等級6以上等の要件あり) 出典:みらいエコ住宅2026事業 |
| 既存住宅・名古屋市 (築10年超・太陽光発電設備・HEMS・V2H) 5kW | 導入費用太陽光151万円+HEMS15万円+V2H150万円=316万円−名古屋市補助(3万円/kW×5kW=15万円-HEMS1万円-V2H5万円=実質約295万円 出典:名古屋市公式 |
| 既存住宅・岡崎市(太陽光単体)5kW | 導入費用151万円−岡崎市補助(出力×7万円=35万円、経費の1/2=約75.5万円と比べて低い方)35万円=実質約116万円 出典:岡崎市公式 |
| 既存住宅・一宮市 (太陽光+蓄電池+HEMSのセット) 5kW+蓄電池 | 導入費用太陽光151万円+蓄電池100万円− 一宮市補助(太陽光一体型A・定額)12万円=実質約239万円 出典:一宮市公式 |
| 新築・豊橋市 (ZEH住宅・太陽光+蓄電池のセット) 5kW+蓄電池 | 導入費用太陽光145万円+蓄電池100万円− 豊橋市補助(ZEH住宅・定額)16万円=実質約229万円 出典:豊橋市公式 |
| 既存住宅・豊田市 (太陽光+蓄電池+HEMSのセット) 5kW+蓄電池(スマートハウスの場合) | 導入費用:太陽光151万円+蓄電池100万円−豊田市補助(エコファミリー支援補助金・セット導入)21万円=実質約230万円 出典:豊田市エコファミリー支援補助金交付要綱 |
同じ5kWでも、市町村ごとに補助方式(単体可否・kW単価・定額)が大きく異なるため、実質負担は数十万円単位で変わります。正確な金額は機種・設置条件・申請時の予算状況で変わるため、最終的な見積もりは施工業者に依頼しましょう。
太陽光発電補助金の申請から受給までの流れ
太陽光発電の補助金は、国の制度と自治体の制度で申請フローがやや違います。共通する大まかな流れは次のとおりです。
- 業者・機種選び:施工業者と機種(パネル・パワコン・蓄電池)を決めます。市町村補助では事前登録された型番であることが条件になる場合があります。
- 補助金の交付申請:愛知県内は事前申込が必須の市町村と、工事完了後の事後申請に変わった市町村(名古屋市など)が混在します。契約前に業者と申請スケジュールを確認しましょう。
- 設置工事:交付決定後(または契約後)に工事を実施します。
- 完了報告・受給:工事完了後、完了報告書と証拠書類を提出し、審査を経て補助金が交付されます。
FIT売電を行う場合は、これと並行してFIT設備認定(経産省への申請)と電力会社との売電契約の手続きが必要です。
申請で失敗しないための注意点
- 申請の順番を間違えない:一宮市・豊橋市などの多くの市町村は契約・着工前の事前申込が必須ですが、名古屋市は令和8年度から工事完了後の事後申請に変わっています。契約前に業者と申請方式を確認しましょう。
- 単体可否を先に確認する:太陽光単体で申請できる市町村と、蓄電池・HEMS等とのセットが必須の市町村(名古屋市・一宮市・豊橋市・安城市・豊川市など)が混在しているため、太陽光だけを設置する予定なら先に確認しましょう。
- 登録業者・対象機種の確認:国や市町村の補助では、事務局に登録された業者・機種であることが要件です。
- 予算枯渇による早期終了:太陽光の補助は先着順が多く、予算に達した時点で年度途中でも締め切られます。検討を始めたら早めに動きましょう。
- 必要書類・写真の不備に注意:既存屋根の写真、施工中の写真、機器の型番写真など、指定書類が細かく決まっています。
太陽光発電導入のメリット・デメリット

メリット
- 電気代の削減:発電した電気を家庭で使うことで、電力会社から買う電気を減らせます。電気料金が高止まりする局面では削減効果が大きくなります。
- 売電収入:FITで10年間、余剰電力を固定価格で売電できます(10kW未満)。
- 災害時の非常用電源:停電時にパワコンの自立運転モードに切り替えれば、日中の発電分を家庭内で使えます。蓄電池を併設すればさらに安心です。
デメリット・注意点
- 初期費用:5kWで平均約145万円(新築)〜約151万円(既築)が目安(経産省2025年統計)。沿岸部の塩害対応で上振れることがあります。
- メンテナンス:パワコンの寿命(10〜15年)で交換が必要です。パネルは20〜25年前後で徐々に発電効率が下がります。
- 屋根への影響:設置工法や屋根材によっては、雨漏りリスクや屋根改修時の再設置費が発生します。
- 売電単価の低下:FIT単価は年々下落しており、卒FIT後は自家消費への切り替えが前提となります。
よくある質問(FAQ)

愛知県には県独自の補助金はないの?
家庭が県に直接申請する補助金はありません。愛知県は「市町村との協調補助」という仕組みで、市町村が実施する補助事業に県が予算を上乗せしています。住民の申請先は市町村で、対象設備・金額も市町村ごとに決まります。
太陽光だけを設置したいけど、単体で補助が出る市町村はある?
あります。岡崎市(出力×7万円、上限63万円)が太陽光単体で申請できます。一方、名古屋市・一宮市・豊橋市・安城市・豊川市などは「太陽光+蓄電池+HEMS」または「太陽光+V2H+HEMS」のセット導入が必須です。お住まいの市町村がどちらの型か、契約前に確認しましょう。
お住まいの市町村に太陽光の補助がない場合はどうする?
春日井市のように太陽光そのものへの補助がない市町村もあります。この場合は国のみらいエコ住宅2026事業(新築のGX志向型住宅等)を中心に検討することになります。市町村の制度は年度で見直されるため、翌年度以降に新設される可能性もあります。
賃貸住宅でも太陽光の補助は使える?
賃貸住宅にお住まいの入居者自身は申請できません。オーナーが既存住宅のリフォームとして太陽光を発注する場合は、工事発注者として対象になります。集合住宅への設置は建物構造上の制約もあるため、事前に業者と検討しましょう。
中古住宅でも対象?
対象です。既存住宅への後付け(リフォーム)で太陽光を設置する場合、工事発注者として市町村補助を申請できます。国のみらいエコ住宅2026事業は主に新築向けですが、リフォーム支援の枠もあります。
FITと自家消費、どちらが得?
10年間の売電収入で初期費用を回収し、卒FIT後は自家消費に切り替えるのが近年の主流です。中部電力ミライズ管内は電気料金が高止まりする局面があり、自家消費比率を上げる(蓄電池・オール電化・EV充電)ことで削減効果が長く続きます。
まとめ|愛知県は市町村ごとの制度差を見極めて導入する
愛知県で太陽光発電を導入する場合、国の直接補助はないものの、県が市町村の補助事業に予算を上乗せする「協調補助」の仕組みがあり、多くの市町村で独自の補助が実施されています。岡崎市(出力×7万円、上限63万円)は太陽光単体でも申請できますが、名古屋市・一宮市・豊橋市・安城市・豊川市などはセット導入が必須で、春日井市のように太陽光自体が対象外の市町村もあります。実質負担は市町村ごとに数十万円単位で変わるため、契約前に必ず公式ページで確認しましょう。
愛知県は年間日照時間が全国平均より長く、持ち家の戸建て世帯が多い地域です。中部電力ミライズ管内の電気料金が高止まりする局面では、太陽光+蓄電池の自家消費で電気代削減効果を長く得られます。FIT買取単価は2026年度から初期4年24円/kWh・5〜10年目8.3円/kWhの二段階になり、初期4年は売電で早期回収、5年目以降は自家消費比率を高めていく設計が経済合理的です。補助金はどれも予算上限・先着順で、市町村によって申請方式(事前申込/事後申請)も異なります。検討を始めたら早めに登録業者へ相談し、複数の見積もりを比べるのが近道です。
監修:えねこ編集部
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