【2026年(令和8年)】杉並区の太陽光発電補助金はいくら?金額・条件・申請方法を解説

杉並区には、太陽光発電と蓄電池だけでなく、太陽熱・給湯器・エネファーム・窓・断熱材まで11種類の設備を1本にまとめた「エコ住宅促進助成」があります。太陽光は1kWあたり4万円で上限12万円、蓄電池は定額5万円で、これに住んでいる区市町村を問わず使える東京都の助成が重なります。この記事では、杉並区の制度と東京都の制度を分けて整理したうえで、両方を使ったときに自己負担がどこまで下がるのか、申請の順番をどう組むのかを一次情報にあたって解説します。最終確認日は2026年10月7日です。
杉並区の補助金はどれが使える?【早見表】
はじめに、家庭向けの設備10カテゴリについて、杉並区と東京都のどちらから助成が出るのかを一覧にしました。2026年10月7日時点の情報です。
| カテゴリ | 杉並区 | 東京都 |
|---|---|---|
| 太陽光発電 | ○ 4万円/kW・上限12万円。設置と支払いを終えてからの申請 | ○ |
| 蓄電池 | ○ 定額5万円。蓄電容量3kWh以上。太陽光とのセットは不要 | △ 太陽光が無い場合は都指定の再エネ電力メニューの契約が必要 |
| V2H | △ 電気自動車用充電設備導入助成の対象に含まれる。限度額がどの区分になるかは公式に明示なし | △ 戸建住宅限定。集合住宅は対象外 |
| エコキュート・高効率給湯器 | ○ 定額5万円。エコキュートとハイブリッド給湯器が対象 | △ 太陽光連携・再エネ電力契約・DR実証参加のいずれかが条件 |
| エネファーム | ○ 定額5万円 | ○ |
| 窓・ドアの断熱改修 | ○ サイズ別の定額。ガラス・内窓・外窓・ドア・引戸で合わせて上限15万円。既存住宅のみ | △ 住宅を所有する人のみ。賃借人は対象外 |
| EV充電設備 | △ 助成はあるが、東京都の戸建住宅向け充電設備導入促進事業との併用は不可 | △ 戸建て・既存住宅限定。事後申請 |
| HEMS | △ 単体の助成は無い。対象機器の関連部材として機能する場合のみ助成対象経費に算入 | △ 単体の助成は確認できず。蓄電池や給湯器と一緒に導入するときのIoT機器加算という形だけ |
| 太陽熱利用 | ○ 強制循環式は2万円/㎡・上限6万円/自然循環式は1万円/㎡・上限2万円 | △ 自然循環型(太陽熱温水器)は対象外 |
| 遮熱塗装・屋上緑化 | ○ 高日射反射率塗装は経費の20パーセント・上限15万円(既存住宅のみ)/屋上緑化は個人2万5千円/㎡・限度額100万円 | 確認できず |
「確認できず」は、区の公式ページで制度の掲載を確認できなかったという意味で、実施していないと区が明記しているわけではありません。表の東京都の欄はクール・ネット東京の助成金一覧で確認しています。導入予定の設備が「確認できず」に当たる場合は、契約の前に窓口へお問い合わせください。
もう一つ、この表で押さえておきたいことがあります。杉並区の10カテゴリには「実施なし」が1つもありません。家庭向けの設備であれば、まず区の制度に何かしら当てはまると考えて調べ始めて構いません。
このほか区では電動自転車・防犯カメラなどの補助もあります。詳しくは杉並区の公式ページをご確認ください。
区と都を合わせた目安を先に出しておきます。既存の戸建てに太陽光3kWを載せる場合、東京都から45万円、杉並区から12万円で、合わせて57万円です。蓄電池も同時に入れるなら、ここに東京都の10万円/kWhと杉並区の5万円が上乗せされます。内訳は後半のシミュレーションで細かく見ていきます。
東京都の補助金:区市町村に関係なく使える【全都共通】
東京都には、住んでいる区市町村に関わらず使える助成制度があります。太陽光・蓄電池・V2H・窓の断熱改修・給湯器は、「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」という1つの事業のメニューとしてまとめられており、申請先は区市町村ではなく東京都(クール・ネット東京)です。住民が直接申請できます。
| 設備 | 東京都の助成額(令和8年度) |
|---|---|
| 太陽光発電 | 既存住宅 15万円/kW(3.75kW以下・上限45万円。3.75kW超は12万円/kW)/新築 12万円/kW(3.6kW以下・上限36万円。3.6kW超は10万円/kW) |
| 蓄電池 | 10万円/kWh(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸。参加すればこの上限は外れ、たとえば15kWhで160万円。助成対象経費が上限)。令和8年10月1日以降の事前申込は、SIIの令和8年度登録済製品一覧に登録された機器のみが対象 |
| V2H | 機器費等の1/2(上限50万円)。太陽光・EV/PHV・V2Hが揃うと10/10(上限100万円) |
| 窓・ドアの断熱改修 | サイズと性能に応じた定額(上限200万円/戸、断熱防犯窓は300万円/戸) |
| エコキュート・ハイブリッド給湯器 | 5〜14万円/台(太陽光連携・再エネ電力契約・DR実証参加のいずれかが条件) |
| エネファーム | 戸建7万円/台・集合住宅12万円/台(別事業) |
出典:災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業|クール・ネット東京
申し込みは契約の前に行います。太陽光・蓄電池・V2H・窓・給湯器は事前申込制で、受付通知が届く前に契約すると対象外になります。ただし東京都のEV充電設備だけは事後申請で、ここだけ逆です。
年間施工実績1,000件のえねこなら、この複雑な補助金申請を行政書士が無料で代行します。まずはご自宅が補助金の要件に当てはまっているか、無料相談でご確認ください。
令和8年度から現金払いは対象外です。実績報告のときに、振込明細やクレジットカードの利用明細など金融機関発行の証明書が必要です。
太陽光の単価は既存住宅のほうが高く、既存15万円/kWに対して新築は12万円/kW(3.6kW以下の場合)です。新築の設置義務化とは別の話なので混同しないようご注意ください。
区市町村の補助と東京都の補助は重ねて使えます。ただし東京都・国・他の地方公共団体の補助額の合計が、助成対象経費を超えることはできません。詳しくは東京都の補助金まるわかりでまとめています。
杉並区の独自補助
ここからが杉並区の制度です。
家庭向けの11機器は「エコ住宅促進助成」1本にまとまっています
正式な名称は「杉並区再生可能エネルギー等の導入助成及び断熱改修等省エネルギー対策助成」で、区は「エコ住宅促進助成」と呼んでいます。所管は環境部環境課温暖化対策係で、この1つの制度に次の11機器が入っています。
| 機器 | 助成額 | 限度額 | 耐用期間 | 主な要件・対象住宅 |
|---|---|---|---|---|
| 太陽光発電システム | 1kW当たり40,000円 | 120,000円(3kWで到達) | 17年 | JETまたはIECEE-PV-FCS加盟機関の認証品。電力需給契約が分かる書類が必要。新築も対象 |
| 定置用リチウムイオン蓄電池 | 定額50,000円 | ― | 6年 | SII登録機器で蓄電容量3kWh以上。太陽光とのセットは不要 |
| 強制循環式ソーラーシステム | 集熱器面積1㎡当たり20,000円 | 60,000円 | 15年 | ベターリビングのBL部品認定品 |
| 自然循環式太陽熱温水器 | 集熱器面積1㎡当たり10,000円 | 20,000円 | 15年 | 同じくBL部品認定品。東京都では対象外のタイプ |
| エコキュート、ハイブリッド給湯器 | 定額50,000円 | ― | 6年 | 年間給湯保温効率2.7以上など効率の要件あり |
| 家庭用燃料電池エネファーム | 定額50,000円 | ― | 6年 | 燃料電池普及促進協会(FCA)の指定機種 |
| 窓等断熱改修(ガラス・内窓・外窓・ドア・引戸) | サイズ別の定額 | 5種類合わせて150,000円 | 10年 | 既存住宅のみ。ガラスと窓は先進的窓リノベ2026事業等の登録製品、ドアと引戸は熱貫流率3.5以下 |
| 高日射反射率塗装(屋根・外壁) | 対象経費の20パーセント | 屋根・外壁合わせて150,000円 | 10年 | 既存住宅のみ。日射反射率50パーセント以上。金属部材を被せる工法は対象外 |
| 断熱材 | 対象経費(税抜き)の20パーセント | 150,000円 | 10年 | 既存住宅のみ。熱抵抗値が屋根・天井・外壁2.7以上、床2.2以上 |
| 断熱フィルム | 対象経費(税抜き)の50パーセント | 40,000円 | なし | 既存住宅のみ。性能の要件あり |
| 雨水タンク | 本体価格(税抜き)の50パーセント | 20,000円 | なし | 雨どいから取水する既製品 |
| 節水シャワーヘッド | 定額3,000円 | なし | なし | 既存住宅のみ。居住の用に供していない建物は対象外 |
助成額は1,000円未満を切り捨てます。区の注記により、店舗や事業所等の居住の用に供していない建物も対象です(節水シャワーヘッドを除く)。出典は区の手続き案内(令和8年度/2026年10月7日取得)です。
機器の種類をまたぐ共通の上限は手続き案内に書かれておらず、太陽光の12万円・蓄電池の5万円・窓の15万円はそれぞれ独立した限度額として読めます。枠を共有しているのは2箇所で、塗装は屋根と外壁を合わせて15万円、窓は5種類を合わせて15万円が天井です。なお補助金のまとめサイトには「各助成に年度30万円の限度額がある」という記述が見られますが、区公式ページでは確認できませんでした。過年度の数字の可能性があるため採用していません。機器をまとめて入れる計画なら、総額を申請前に区へ確認しておくと確実です。
11機器に共通するルール
- 申請の向き:事後申請です。工事と支払いを終え、書類をそろえてから申請します(東京都は逆に契約前の事前申込)
- 受付期間:令和8年4月10日〜令和9年2月26日(必着)。対象期間(設置または工事が完了した日)は令和8年2月1日〜令和9年1月31日で年度と1〜2カ月ずれており、前の年度の2月に完了した工事も令和8年度の対象になります
- 予算:令和8年度予算226,560,000円に対し、申請受付累計54,526,000円、残り172,034,000円、申込率24.07パーセントです(区の表記は8年8月4日現在。2026年10月7日に取得)。予算枠に達した時点で受付終了、抽選になることもあるため、申請前に最新の残額をご確認ください
- 単体で使えるか:機器ごとに単独で申請できます。太陽光と蓄電池をセットにする条件はありません
- 名義:同一世帯につき同一種類の機器は1回限りで、申請者・契約者・支払者が同一人であることが要件です
- 受取方法:様式が「申請書兼請求書」なので、交付決定後に請求書を出す手間はありません。申請者本人名義の口座へ、受付から2〜3カ月程度で振り込まれます
- 区内事業者の加算:施工業者や販売店が区内かどうかで助成額が変わる規定はありません
年度をまたぐ時期に工事が入る場合は、完了日がどちらの年度の対象期間に入るかを確認しておきましょう。
一度受けると、耐用期間中は同じ種類を申請できません
表の耐用期間の欄は、その期間内は同一世帯で同じ種類の機器を再申請できないという意味です。区は「昨年度、自宅1階の窓を断熱化して助成金を受けた世帯が、今年度、自宅2階の窓を断熱化した場合、助成金を申請することはできません。」という例を挙げています。12年前に1階の窓で受けた世帯なら、耐用期間10年を過ぎているため2階で申請できます。
太陽光は17年です。区の助成は3kWで上限に届くので、3kW以上載る屋根なら初回でまとめて申請するほうが取りこぼしがありません。
太陽光発電:1kWあたり4万円で、3kWで頭打ちになります
限度額12万円を単価4万円で割ると3.0kWなので、3kWを超えて載せても区からの助成は増えません。系統連系については、必要書類に「電力会社と電力需給契約したことが分かる書類」があるため、系統につながない構成では書類が揃わないと読めます。区のページに「FIT」「FIP」の語は無く、認定が必須とも不要とも書かれていないので、売電しない設計を提案されたときは契約の前に区へお問い合わせください。
蓄電池:定額5万円で、太陽光が無くても申請できます
金額の主役は東京都の10万円/kWhで、区の5万円は上乗せです。提出書類は太陽光とほぼ共通なので、同じ工事で一緒に申請するのが効率的です。条件の軽重は区と都で逆になり、太陽光が無い住宅に蓄電池だけを入れる場合、区は3kWh以上のSII登録機器なら申請できますが、都は再生可能エネルギー電力メニューの契約とその電力の供給を条件にします。
エコキュート等・エネファーム:どちらも定額5万円
エコキュートとハイブリッド給湯器は効率の要件が細かいので、カタログで数値を確認してから発注しましょう。エネファームは都の助成が戸建7万円/台なので、区と合わせると12万円です。給湯器で都の助成を狙うなら条件のほうが問題で、太陽光との連携、再エネ電力メニューの契約、DR実証への参加のいずれかが必要です。区の5万円は条件が軽いので、都の条件を満たせなくても区の分は取りにいけます。
V2HとEV充電設備:東京都との併用に制約があります
区の電気自動車用充電設備導入助成は、V2Hを含む充電設備が対象です。助成額は、機器本体価格の1/4と次世代自動車振興センターの交付上限額のいずれか低い額に工事費(上限1万円)を足した額です。限度額は普通充電設備(10kW未満)が10万円、急速充電設備(10kW以上)が50万円で、V2Hがどちらの区分かは明示がないため、金額を見込む前に区へ確認しておくのが安全です。
区は「『戸建住宅向け充電設備導入促進事業』との併用はできません」と明記しています。これは東京都のEV充電設備の助成の事業名で、都は機器費の10割・上限30万円/基ですから、金額だけなら都のほうが大きくなる場面が多くなります。両方から受け取れると考えて進めないよう、ここは特にご注意ください。都のV2Hは別の事業ですが、区は併用先への確認を求めているので、契約の前に両方の窓口へ確認してください。
窓・太陽熱・塗装・HEMS・緑化の押さえどころ
窓等断熱改修は開口部のサイズ別で、ガラスの交換が1枚2,000〜4,000円、内窓の設置と外窓の交換が1カ所4,000〜10,000円、ドア・引戸の交換が1カ所10,000〜13,000円です。玄関ドアまで拾えますが、東京都は上限200万円/戸なので、まとまった工事は都が軸になります。
太陽熱は、東京都が対象外にしている自然循環型でも区なら2万円まで出ます。屋根の面積を太陽光と取り合うので、両方載せるなら配置を先に詰めましょう。
塗装は順番がものを言います。パネルを載せた下の屋根は塗り替えの手が入りにくいので、先に塗装を済ませてから太陽光を設置するほうが後々の手間が少なくなります。別の機器なので同じ年度に両方申請できます。
HEMSは単体の助成がありませんが、区はエネルギーマネジメント機器費・IoT関連機器費を、助成対象機器の関連部材として機能する場合のみ対象経費とする扱いに変えています。経費の割合で計算する塗装・断熱材では受け取れる額が変わるので、見積書の内訳を施工業者と相談しましょう。
緑化の助成は都市整備部みどり公園課の所管で、申請の向きが逆です。個人は屋上緑化25,000円/㎡・壁面緑化12,500円/㎡(合わせて限度額100万円・対象面積3㎡以上)、接道部緑化は生けがき12,000円/m、塀の撤去5,000円/mなどで限度額50万円です。いずれも着工後は申請できないため、着手前の相談が必要です。
杉並区で太陽光・蓄電池を入れるときの注意点
杉並区は、自らを「みどり豊かな住宅都市」と位置づけている区です。エコ住宅促進助成もEV充電設備の助成も、戸建てだけでなく分譲共同住宅の共用部分に管理組合・管理者が申請できます。見積りを取る前に確認しておきたいことが4つあります。
1. 区も都も、上限に届く容量が3kWで揃います
杉並区は4万円/kWで限度額12万円、東京都は既存住宅が15万円/kWで上限45万円なので、どちらも3.0kWで上限に届きます。3kWまでは1kW増やすごとに区と都で合計19万円ずつ増え、3kWを超えるとどちらも増えません。屋根が狭くて3kWしか載らない住宅でも助成は57万円で満額に届く、という点は宅地の細分化が進む杉並区では大きな意味を持ちます。
2. 新築・建て替えでは、屋上を緑化と太陽光のどちらに使うかを先に決めます
杉並区みどりの条例により、建築確認申請を要する行為には緑化計画の提出が義務づけられています。区の手引きは「緑地は、原則地上部分で確保してください。不足の場合は、屋上、壁面等による緑化を代替とすることが出来ます」としているため、敷地が狭い計画では屋上が緑化の代替先になります。同じ屋上に太陽光も載せたいなら、面積の配分を設計の初期に決めておかないと建築確認の段階で枚数を削ることになるので、着工後の申請ができない屋上・壁面緑化助成の相談と太陽光の設計は並行して進めましょう。
3. 浸水想定のある街区では、屋外機器の設置高さを見ておきます
区には浸水への備えを支援する助成が3本あり、水害予防住宅の高床化工事の助成は区のハザードマップで浸水の目安が0.5メートル以上とされる街区が対象です。パワーコンディショナ、蓄電池の屋外設置ユニット、エコキュートの貯湯タンクとヒートポンプはいずれも地上に据え付けます。設置後に高さを変えると機器を降ろす費用がかかるので、浸水の目安が示されている街区では、基礎を上げるのか屋内設置型を選ぶのかを見積りの段階で相談しておきましょう。
4. 建て替え・新築なら、設計者から再エネ設備の説明を受けられます
区は建築物再生可能エネルギー利用促進区域の制度を導入していて、促進区域内で床面積10㎡を超える建築物を設計する建築士には、設置できる再エネ利用設備の種類や規模を建築主へ説明する義務があります(令和7年6月1日施行)。容積率・建蔽率・高さ制限を超える場合でも建築基準法の特例許可を受ければソーラーカーポートや太陽光発電設備を設置できる運用も始まっています(令和7年4月1日施行)。ただし促進区域の範囲が区内全域か一部かは区のページで確認できなかったので、ご自宅の敷地が区域に入るかは区の担当へお問い合わせください。
都と区は併用できる?申請の順番は?
結論から言うと、太陽光・蓄電池・太陽熱・給湯器・エネファーム・窓・塗装は東京都と杉並区の併用ができます。EV充電設備だけは併用できません。区も都も「助成金額の合計が助成対象経費を超えないこと」を条件にしているので、二重取りはできない代わりに工事費の範囲内なら両方から受け取れます。
| 設備 | 併用の可否 |
|---|---|
| 太陽光・蓄電池・給湯器・エネファーム・窓 | できます(区と都の合計額が助成対象経費の範囲内であること) |
| 太陽熱利用 | できます。ただし自然循環式は区だけが対象です |
| EV充電設備 | できません。区が東京都の事業名を挙げて除外しています |
| V2H | 区の明記が無いため、契約前に両方の窓口へ確認が必要です |
出典:杉並区の各制度ページとクール・ネット東京(2026年10月7日取得)
区の手続き案内には、クール・ネット東京が公表する措置対象事業者の一覧に載っている事業者は手続代行者・施工事業者の対象外になる、と書かれています。その事業者に頼むと東京都の助成が受けられないので、施工業者を選ぶ段階で確認しておきましょう。
制度ごとの申請の向き【ここが最大の落とし穴】
つまずきやすいのは金額ではなく順番で、同じ工事でも制度によって申請のタイミングが逆になります。
| 制度 | 申請の向き | 期限 |
|---|---|---|
| 東京都(太陽光・蓄電池・V2H・窓・給湯器) | 事前申込。受付通知が届いてから契約します | 交付申請は事前申込の受付日から1年以内と令和11年3月30日の早い日 |
| 東京都(EV充電設備) | 事後申請 | 事業の要領で確認します |
| 杉並区 エコ住宅促進助成(11機器)/電気自動車用充電設備導入助成 | 事後申請。工事と支払いが完了してから申請します | 令和9年2月26日必着。完了日は令和9年1月31日まで |
| 杉並区 屋上・壁面緑化助成/接道部緑化助成 | 事前。着工後の申請はできません | 屋上・壁面は3月31日までに竣工、接道部は年度内 |
| 杉並区 水害予防住宅 高床化工事の助成 | 事前。事前相談と認定申請のあとに着工します | 年度内 |
太陽光と窓の断熱をまとめる場合は、東京都が事前・区が事後なので順序は素直です。問題になるのは緑化や高床化を同じ時期にやる場合で、1件の工事の中で向きが混在します。着工日を決める前に、すべての制度の期限を書き出しておきましょう。
年間施工実績1,000件のえねこなら、この複雑な補助金申請を行政書士が無料で代行します。まずはご自宅が補助金の要件に当てはまっているか、無料相談でご確認ください。
杉並区での導入費用と補助後シミュレーション
既存の戸建てに太陽光を載せるケースで計算します。設置費用の単価は、2025年に設置された10kW未満の住宅用太陽光の全国平均29.0万円/kW を置きました(出典は経済産業省 調達価格等算定委員会 第102回 資料1です)。屋根の形・工法・選ぶ機器で実際の金額は動くので、規模感を掴むための数字として見てください。
| 項目 | 太陽光3kW | 太陽光4kW |
|---|---|---|
| 設置費用の目安 | 29.0万円/kW × 3kW = 約87万円 | 29.0万円/kW × 4kW = 約116万円 |
| 東京都の助成 | 15万円/kW × 3kW = 45万円(上限に到達) | 3.75kW超で単価が12万円/kWに下がり48万円 |
| 杉並区の助成 | 4万円/kW × 3kW = 12万円(限度額に到達) | 12万円(限度額に到達) |
| 自己負担の目安 | 約30万円 | 約56万円 |
3kWは区と都の両方が上限に届く容量で、助成の合計57万円は設置費用の約65パーセントに当たります。1kW増やすと設置費用は約29万円上がるのに助成は3万円しか増えないので、初期費用を抑えたいなら3kW、発電量を優先するなら4kW以上という判断になります。
蓄電池は容量とメーカーで本体価格の幅が大きいため、助成額だけを並べます。太陽光3kWと蓄電池7kWhを同時に入れる場合、東京都は太陽光45万円+蓄電池70万円(10万円/kWh。DR実証に参加しない場合は1戸あたり上限120万円)、杉並区は太陽光12万円+蓄電池5万円で、合計は約132万円です。助成の合計が工事費(消費税を除く)を上回る分は減額されます。
電気代はどれだけ下がるか
屋根で作った電気を家の中で使えば、その分は電力会社から買わずに済みます。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bで、月120kWhから300kWhまでの第2段階の電力量料金は1kWhあたり36円40銭です(料金単価表を2026年10月7日に確認しました)。仮に月150kWhを自家消費でまかなえたとすると月に約5,460円、年間で約6万5千円の買電が減ります。自家消費できる量は在宅時間帯や季節で変わるので、前提を置いた試算です。
36円40銭は電力量料金だけの単価で、燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まないため、実際の削減額はこれより大きくなります。ご自宅の検針票で請求額を使用電力量で割ると、より実態に近い単価が見えます。
申請から受給までの流れ
東京都と杉並区は申請先も向きも違うので、1本の工事でどう並ぶかを表にまとめます。
| 順 | やること | 誰に | いつまで・目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 認証用のメールアドレスを登録し、契約より先に事前申込を出す | 東京都(クール・ネット東京) | 令和8年度は令和8年5月29日に受付開始 |
| 2 | 事前申込の受付通知がメールで届く | ― | 通知の前に契約すると対象外です |
| 3 | 工事の契約を結び、工事と支払いを済ませる | 施工業者 | 区の対象期間は令和9年1月31日までに完了 |
| 4 | 設置後と型式表示部分のカラー写真を撮影日入りで残してもらう | 施工業者 | 足場を外す前 |
| 5 | 交付申請兼実績報告を出す | 東京都 | 事前申込の受付日から1年後と令和11年3月30日の早いほう |
| 6 | 必要書類をそろえて交付申請する(窓口持参または郵送) | 杉並区 環境課温暖化対策係 | 令和9年2月26日必着 |
| 7 | 交付決定通知を受け取り、助成金が振り込まれる | ― | 都は通知からおおむね1か月、区は受付から2〜3カ月 |
区へ出す書類は機器ごとに決まっていて、太陽光なら第三者機関の認証証明、出力対比表、電力需給契約が分かる書類、パネル配置図面、設置後のカラー写真などが加わります。様式と記入例は区の申請書サービスのページからダウンロードできます。
申請で失敗しないための注意点
取りこぼしが起きやすいところを、都と区に分けて挙げます。
東京都の助成で気をつけること
- 現金で支払うと対象外です。実績報告に金融機関が発行した証明書を添える必要があります
- 設置の契約にキャッシュバック(商品券や還元ポイントも含みます)が付いていると、その分は助成対象経費から差し引かれます。申告せずに申請すると申請者になれないという定めもあります
- 新築で東京ゼロエミ住宅普及促進事業を使うと、家庭における太陽光発電導入促進事業は重ねて受けられません。入口の選び方で総額が変わります
- 2025年4月からの新築住宅への太陽光の設置基準は、都内で年間合計2万平方メートル以上を供給する大手住宅メーカー約50社にかかる義務です。家を建てる側・買う側に設置義務はありません
杉並区の助成で気をつけること
杉並区は事後申請なので、工事が終わってから足りないものに気づいても間に合いません。区は設置後と型式表示部分のカラー写真を撮影日の記載付きで求めます。足場が外れてからでは撮り直せない角度もあるので、契約のときに施工中と施工後の写真を残してほしいと伝えておきましょう。
- 本人確認書類は受付の時点で有効期限内かつ現住所の記載があるものが必要で、手書きの住所と、登記情報提供サービスで取得した登記証明は使えません
- 郵送は令和9年2月26日必着で、記録の残る方法(レターパック、特定記録、簡易書留等)が指定されています。区は不備があっても書類を返送できないので、締め切り直前の郵送は避けましょう
- 助成対象経費は機器本体と関連部材の購入費、設置に最小限必要な工事費(消費税を除く)で、申請代行費・保証費・諸経費は対象外です
- 申請者・契約者・支払者が同一人であることが要件です。契約は夫の名前、振込は妻の口座という形は要件から外れます
よくある質問(FAQ)
新築でも杉並区の補助を受けられますか。
太陽光・蓄電池・太陽熱・給湯器・エネファームには「既存住宅のみ」の限定が付いていないため、新築でも申請できると読めます。塗装・窓等断熱改修・断熱材・断熱フィルム・節水シャワーヘッドは既存住宅のみが対象です。東京都は新築の太陽光の単価が12万円/kW(3.6kW以下・上限36万円)で既存住宅より低く、東京ゼロエミ住宅の認証を取る場合は太陽光の単独メニューが使えません。入口の選び方で総額が変わるので、設計の初期に比べておきましょう。
分譲マンションでも使えますか。
杉並区のエコ住宅促進助成は、分譲の共同住宅の共用部分に導入した区内の管理組合・管理者が申請できます。EV充電設備の助成も管理組合・管理者が対象です。管理規約の写し、導入の決議を確認できる書類、理事長または管理者の選任を確認できる書類が必要なので、総会の議案として通してから工事に入る段取りになります。東京都も太陽光・蓄電池・窓のメニューで管理組合が申請できますが、V2Hは戸建住宅に限られます。
賃貸住宅に住んでいる場合はどうなりますか。
東京都の窓・ドアの断熱改修は要件が「所有する」住宅に限られるため、賃借人は使えません。杉並区のエコ住宅促進助成も、導入先に居住しない区民として申請する場合は不動産登記の現在事項証明書の写しが必要で、所有が前提です。賃貸住宅には東京都に別事業(賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業)があり、所有する側が申請するので、オーナーへの相談から入る形になります。
FIT認定は必要ですか。
杉並区のページに「FIT」「FIP」という語は出てきません。ただし必要書類として「電力会社と電力需給契約したことが分かる書類」が求められているので、系統に接続していることを示す必要があります。東京都についても、太陽光の手引きや蓄電池・V2Hの要綱にFIT・FIPの記載を確認できませんでした。「不要」と書かれているわけでもないので、設計が固まる前に両方の窓口へお問い合わせください。
まとめ|杉並区は区と東京都の補助でここまで下がる
杉並区は家庭向けの11機器を「エコ住宅促進助成」1本にまとめており、指定10カテゴリのうち「実施なし」が1つもありません。既存の戸建てに太陽光3kWを載せるなら、設置費用の目安87万円に対して東京都45万円・杉並区12万円で、自己負担は約30万円です。
押さえておきたいのは次の3点です。
- 東京都は契約前の事前申込、区の環境部門の制度は工事と支払いを終えてからの申請で、同じ工事の中で向きが逆になります
- 区も都も3.0kWで上限に届くので、屋根が狭くても満額に手が届きます
- 太陽光の耐用期間は17年で、その期間内は同一世帯で再申請できません
ここに挙げた数字は、すべて2026年10月7日に確認したものです。着工の前には、杉並区とクール・ネット東京の公式ページで最新の内容をご確認ください。
補助金の申請、代行します(無料)
杉並区は制度の数が多いぶん、順番の設計がものを言います。東京都の事前申込を済ませる前に契約すると都の助成が消え、屋上緑化を先に着工するとみどり部門の助成が消えます。区の環境部門は工事後の申請なので、そちらは写真と書類を工事中に揃えておく必要があります。しかも太陽光は一度申請すると17年間は同じ世帯で使えません。順番と容量を最初に決めておくかどうかで、受け取れる金額が変わります。
えねこは、太陽光発電と蓄電池の導入をお考えの方に、補助金申請代行を無料でご用意しています。行政書士が無償で代行しますので、様式を読み込んだり写真を整えたりする手間はお任せいただけます。年間施工実績1,000件で積み上げた知見から、屋根に現実的に載る容量と、区と都のどの制度をどの順番で使うと有利かまで合わせてご提案します。
2026年10月7日時点の制度で、既存の戸建てに太陽光3kWを設置した場合、東京都から45万円、杉並区から12万円が目安です。金額は容量・住宅の種別によって変わり、助成の合計が工事費を超える分は減額されます。まずは屋根と設備の現況を見せていただき、そのうえで受け取れる金額の見通しをお伝えします。
ご相談は無料です。詳しくはえねこ公式サイトをご覧ください。
出典リンク
本記事は、杉並区および東京都(公益財団法人東京都環境公社/クール・ネット東京)が公表する令和8年度の制度ページをもとに作成しています。補助制度の内容は、年度の切り替わりや予算の消化状況で変わります。申請に進む前に、各実施機関が出している最新の案内を必ずご確認ください。
主な出典
- 再エネ・省エネ情報ポータルサイト|杉並区
- エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)|杉並区
- 太陽光発電システム・定置用リチウムイオン蓄電池等|杉並区
- エコキュート等・エネファーム|杉並区
- 高日射反射率塗装|杉並区
- 窓等断熱改修|杉並区
- 断熱材・断熱フィルム・雨水タンク|杉並区
- 電気自動車用充電設備導入助成(令和8年度)|杉並区
- 屋上・壁面緑化助成|杉並区
- 接道部緑化助成|杉並区
- 緑化計画の手引き(令和7年11月1日改正)|杉並区
- 建築物再生可能エネルギー利用促進区域制度|杉並区
- ゼロカーボンシティ宣言|杉並区
- 水害予防住宅 高床化工事の助成|杉並区
- 雨水浸透施設工事費の助成|杉並区
- 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業|クール・ネット東京
- 料金単価表|東京電力エナジーパートナー
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