【2026年(令和8年)】愛知県の蓄電池補助金を完全解説|最大95万円の受給方法と申請手順

停電への備えや電気代の高騰を機に、愛知県での蓄電池導入を検討し始めた方は多いのではないでしょうか。
愛知県には、都道府県単独の補助金がなく「協調補助」の形をとっています。協調補助は、従来の現金を交付する補助金とは異なり、仕組みが分かりにくいのが実情です。
本記事では、愛知県特有の「協調補助」の仕組みから、市町村ごとの金額差、国のDR補助金との併用条件、申請手順までを整理し、高額な補助を目指すための具体的な進め方をお伝えします。
結論|愛知県の蓄電池補助金は「県×市町村の協調補助」が基本。国DR補助金と合わせると最大95万円も

愛知県で蓄電池の導入を考えたとき、まず知っておきたいのが「愛知県には都道府県単独の蓄電池補助金がない」という点です。
愛知県が実施しているのは、市町村の補助金に県が予算を上乗せする「協調補助」という仕組みです。そのため、申請窓口はお住まいの市町村となり、県に直接申請することはできません。
以下で愛知県の協調補助の仕組みから、市町村ごとの金額の違い、申請手順、注意点までを順番に解説していきます。
どの補助金を組み合わせると最大95万円になるか
愛知県では、市町村の蓄電池補助金と、国のDR補助金(上限60万円)を組み合わせることで、高額な補助金を受け取れました。
ただし、2026年度の国DR補助金はすでに受付を終了しています。2026年度に愛知県で蓄電池補助金を利用する場合、お住まいの市町村の補助金の有無を確認してみましょう。
たとえば岡崎市の場合、重点対策加速化事業活用型の太陽光発電に接続する蓄電池の導入で最大35万円の補助が用意されています。これに国のDR補助金の上限額60万円を単純に加えると、合計で95万円となりました。
もっとも、これはあくまで両方の補助金の上限が同時に適用された場合の目安にすぎません。実際の受給額は蓄電池の容量や導入費用によって変わるため、契約前に販売施工業者へシミュレーションを依頼することをおすすめします。
参考:地球温暖化対策設備設置費を補助します|岡崎市公式ホームページ
「協調補助」とは何か。東京都との制度の根本的な違い
愛知県の補助金は「県が市町村を通じて交付する」仕組みであり、都道府県が個人へ直接補助を出す通常の補助金とは構造が異なります。
県は市町村の補助制度に予算を上乗せする形をとり、住民への交付そのものは各市町村が行います。申請書の提出先も、金額の決定も、すべてお住まいの市町村が窓口となります。
このため、愛知県内で蓄電池の補助金を検討する際は、まず県の制度全体を理解するよりも先に、自分の住む市町村がこの協調補助に参加しているかどうかを確認することが第一歩になります。
満額受給できるケースは限られる
市町村補助金と国のDR補助金をどちらも満額受け取れるケースは、実際にはそれほど多くありません。
理由は、両方の補助金がともに「先着順・予算上限あり」という性質を持っているためです。国のDR補助金は2026年5月29日に交付申請額が予算に達し、すでに公募を終了しています。
市町村の補助金についても、多くの自治体が先着順で受け付けており、年度の途中で予算が尽きることがあります。
たとえば、市町村の補助金がまだ残っていても、国のDR補助金がすでに終了していれば、組み合わせによる受給は難しくなります。逆に、国の補助金が使える時期であっても、人気の市町村では市の予算が先に尽きてしまう場合もあります。
実際に導入を検討する際は、市町村窓口と国の公式サイトの両方で最新の受付状況を確認することが欠かせません。
2026年度の愛知県蓄電池補助金の仕組みと補助金額

愛知県の蓄電池補助金は、県が市町村の補助制度に予算を上乗せする形で運用されており、太陽光発電やHEMS、蓄電池、電気自動車等充給電設備などが対象です。
協調補助の仕組み|県・市町村・住民の役割分担
愛知県の協調補助は「県が財源を出し、市町村が窓口となって住民に交付する」という三者構造で成り立っています。住民は市町村の窓口に申請し、市町村から補助金を受け取るという流れです。
ここで重要なのは、愛知県の補助金は、市町村の補助制度が前提であり、市町村の予算が尽きれば県の補助も自動的に受けられなくなるということです。
このため、愛知県内で蓄電池の補助を検討する方は、県の制度ではなく、居住する市町村の補助メニューと予算残額を確認する必要があります。
市町村ごとの補助金額の目安
愛知県内の蓄電池補助金は、市町村によって異なります。
たとえば、名古屋市の補助額は1kWhあたり1.5万円・上限10kWh(15万円)です。一方で、あま市のように5万円程度にとどまる自治体も見られます。
このような差が生まれる背景には、各市町村が独自に予算規模やメニュー設計を決めていることが挙げられます。
したがって、愛知県内で蓄電池を検討する際は「愛知県の補助金は◯万円」という単一の数字ではなく、必ず居住市町村の最新の公式情報を個別に確認する姿勢が大切です。
参考:あま市住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金|あま市公式ウェブサイト
参考:令和8年度 住宅等の脱炭素化促進補助|名古屋市公式ウェブサイト
補助金額の早見表(主要市町村)
愛知県の主要な市町村の蓄電池補助金額は、次の表のとおりです。
なお、岡崎市の蓄電池補助金は3つの区分が用意されており、種類によって上限額が異なります。高額な補助金を受け取るためには、重点対策加速化事業活用が適用されている太陽光発電との接続や、岡崎市地産地消再エネ事業者が供給する岡崎産再エネ電気との契約が必要です。
| 市町村 | 補助金額 |
|---|---|
| 名古屋市(受付終了) | 1.5万円/kWh (上限10kWh) |
| 豊田市 | 7.5kWh未満:1万円/kWh(上限15万円) 7.5kWh以上:定額15万円 |
| 岡崎市 | 上限2万〜35万円 |
| 一宮市 | 定額5万円 |
| 豊橋市 | 1万円/kWh (上限7万円) |
※名古屋市の蓄電システム補助は、予算上限へ達したため受付を終了しています。
参考:令和8年度 住宅等の脱炭素化促進補助|名古屋市公式ウェブサイト
参考:地球温暖化対策設備設置費を補助します|岡崎市公式ホームページ
参考:【2026年度】太陽光発電システム等の購入設置費用を補助します|一宮市
補助対象となる設備と対象外のケース
愛知県の市町村では、未使用品の蓄電池や太陽光発電設備、HEMS、電気自動車等充給電設備(V2H)などが補助対象です。中古品やリース品は対象外となります。
多くの市町村では、蓄電池やHEMSなどは単体での補助と、太陽光発電との一体的導入による補助の2つの枠組みが用意されています。
ただし、詳しい条件は市町村によって異なります。市町村によっては、詳しい条件がホームページに書かれていないケースもあるため、窓口まで問い合わせるのが確実です。
特に、太陽光発電なしで蓄電池だけを設置したいと考えている方は、市町村ごとに単体設置が対象になるかどうかを、事前に窓口へ確認しておくことをおすすめします。
HEMS必須・一体的導入の条件を市町村別に確認
愛知県内の市町村では、蓄電池の補助を受ける条件としてHEMSの導入や、太陽光発電との一体的な導入を求められるケースが多く見られます。
一方で、蓄電池単体でも一定の要件のもとで補助対象となる市町村や、岡崎市のように複数の補助メニューを用意し、蓄電池単体でも申請できる区分を設けている自治体もあります。
このように条件は市町村ごとに大きく異なるため、太陽光発電をすでに設置している方も、これから新規に導入する方も、居住市町村の要件を個別に確認したうえで導入計画を立てるようにしましょう。
国のDR家庭用蓄電池事業は2026年5月29日に受付終了

国が実施するDR家庭用蓄電池事業は、愛知県内に限らず全国共通で利用できる補助金です。上限60万円という手厚い内容で、市町村の補助金と組み合わせることで受給額を大きく引き上げられる可能性があります。
ただし、2026年度分は公募を終了しており、今回の公募が再開される予定はありません。2027年度以降に新たな補助事業が実施されるかは未定のため、今後のSIIや資源エネルギー庁の発表を確認しましょう。
この記事では、2026年度に実施していたDR補助金の金額や条件を紹介します。
参考:【2026年(令和8年)】DR補助金とは?蓄電池に使える国の補助金|条件・申請方法・注意点
DR補助金の計算方法と上限額
DR補助金の金額は次の3つのうち、最も低い金額が適用されます。上限は1申請あたり60万円です。
- 蓄電池の商品代と工事費を合わせた導入価格の3/10
- 初期実効容量(実際に使える蓄電容量のこと)×3.45万円
- 上限60万円
たとえば、初期実効容量が10kWh(120万円)の蓄電池を導入する場合は下記のようになります。
- 120万円×3/10=36万円
- 10kWh×3.45万円=34.5万円
上記の場合、どちらも60万円を超えていません。よって、価格の低い34.5万円の方が補助金額になります。
DR補助金は、設備費と工事費の合計が目標価格(1kWhあたり12.5万円・税抜)を超えると、超えた分だけが減額されるのではなく、申請そのものが全額却下される仕組みです。
見積もりを取る段階で、この価格要件を満たしているかを施工業者に確認することをおすすめします。
参考:DR家庭用蓄電池事業について|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業【公式】
2026年度DR補助金の申請状況と次年度への備え方
2026年度のDR補助金は2026年5月29日に公募を終了しており、2026年7月時点では新規申請できません。
予算が早期に終了してしまう背景には、蓄電池の需要が高まっていることに加え、2026年度の予算規模が縮小されたことも影響していると考えられます。
次年度以降の公募が実施されるかどうかは、本記事執筆時点では未確定です。
2027年度に補助金の申請を希望する方は、SII公式サイトや資源エネルギー庁の発表を定期的に確認しながら、蓄電池の選定や見積もり取得などの準備を先行して進めておくとよいでしょう。
愛知県の市町村補助金とDR補助金の併用条件
国のDR補助金と愛知県内の市町村補助金は、併用できるケースが多くあります。
ただし、一部の市町村補助金は国の予算を財源の一部としている場合があり、その場合は併用の可否が個別に異なる可能性があります。
実際に併用を検討する際は、契約前に施工業者と市町村窓口の両方へ、併用について確認しておきましょう。
愛知県の市町村別蓄電池補助金一覧
愛知県内の蓄電池補助金は、同じ県内であっても市町村ごとに金額や条件が大きく異なります。この章では、主要市町村の補助金情報や、自分の自治体の制度を調べる方法について解説します。
主要市町村の補助金額一覧
愛知県の主要市町村の補助金額は以下のとおりです。愛知県は、多くの市町村で補助金事業が行われており、補助金を受け取りやすい傾向にあります。
| 市町村 | 補助金額 | 条件 |
|---|---|---|
| 名古屋市 (受付終了) | 1.5万円/kWh (上限10kWh) |
|
| 豊田市 | 7.5kWh未満: 1万円/kWh 7.5kWh以上: 定額15万円 |
|
| 岡崎市 | 上限2万〜35万円 |
|
| 一宮市 | 定額5万円 |
|
| 豊橋市 | 1万円/kWh (上限7万円) |
|
参考:令和8年度 住宅等の脱炭素化促進補助|名古屋市公式ウェブサイト
参考:地球温暖化対策設備設置費を補助します|岡崎市公式ホームページ
参考:【2026年度】太陽光発電システム等の購入設置費用を補助します|一宮市
参考:補助対象蓄電システム検索|DR家庭用蓄電池事業【公式】
自分の自治体の補助金を調べる方法
自分の住む市町村が協調補助に参加しているかどうかは、愛知県公式サイトに掲載されている問い合わせ先一覧で確認できます。
愛知県のホームページでは、協調補助を実施している市町村の担当部署と電話番号がまとめられています。この一覧には、市町村の問い合わせ先が記載されています。
具体的な調べ方としては、まずこの一覧で自分の市町村の担当課と電話番号を確認し、次に市町村の公式ホームページで最新の補助金額・申請期間・予算残額を確認するという2段階の手順がおすすめです。
市町村補助金が設定されていない自治体の場合の対応策
居住する市町村が協調補助に参加しておらず、独自の補助金もない場合、愛知県の補助を受けることはできません。活用できるのは、受付終了した国のDR補助金のみでした。
愛知県公式サイトにも記載されている通り、県の補助はあくまで市町村を通じて交付される仕組みです。市町村が補助メニューを持っていない場合、愛知県からの補助金も交付されません。
このケースでは、国のDR補助金(上限60万円)が唯一の公的な補助となりますが、前述の通り2026年度分はすでに公募を終了しています。次年度の公募が実施されるかどうかは、本記事執筆時点で未確定です。
まずは自分の市町村が協調補助の一覧に掲載されているかを確認し、掲載がない場合は市町村独自の単独補助制度がないかも合わせて窓口に問い合わせることをおすすめします。
市町村補助金の申請タイミングと注意点
愛知県内の多くの市町村では、契約や着工する前に補助金の申請が必要となっています。交付決定の通知を受け取る前に着工してしまうと、補助対象外になります。
そのため、蓄電池の導入を決めたら施工業者との間で申請スケジュールをすり合わせておくことが、補助金を確実に受け取るための重要なポイントになります。
愛知県で蓄電池を導入した場合の補助金シミュレーション

蓄電池の容量や太陽光発電の有無によって、実際に受け取れる補助金額と自己負担額は大きく変わります。
ここでは容量帯ごとに、1kWhあたり12万円の蓄電池を導入したケースで試算してみます。
なお、具体的な金額は蓄電池の機種や工事費用によって変動するため、導入前には必ず販売施工業者へ見積もりとシミュレーションを依頼してください。
2026年度はDR補助金がすでに終了しています。これから蓄電池の補助金を申請する場合は、愛知県とお住まいの市町村の補助金の利用が軸となります。
※この記事では、初期実効容量が蓄電容量よりも1kWh低いケースを想定して試算をしています。
※以下は国のDR補助金が受付中だった場合の参考試算です。
蓄電池容量〜5kWhのケース
5kWh(60万円)程度の蓄電池を名古屋市で設置したケースで試算してみましょう。
〈名古屋市〉
1.5万円×5kWh=7.5万円
〈DR補助金(国)〉
- 60万円×3/10=18万円
- 4kWh×3.45万円=13.8万円
- 60万円
※DR補助金のシミュレーションは、DR補助金と名古屋市の補助金が受付中だった場合の参考試算です。
蓄電池容量5〜10kWhのケース
5〜10kWhは家庭用蓄電池として最も一般的に選ばれている容量帯です。
名古屋市で蓄電容量10kWh(120万円)の蓄電池を導入したケースで実際に計算してみましょう。
〈名古屋市〉
1.5万円×10kWh=15万円
〈DR補助金(国)〉
- 120万円×3/10=36万円
- 9kWh×3.45万円=約31万円
- 60万円
具体的な受給額は蓄電池の機種や導入費用の総額によって変わるため、複数の販売施工業者から見積もりを取り、それぞれの補助金適用後の実質負担額を比較するようにしましょう。
※DR補助金のシミュレーションは、DR補助金と名古屋市の補助金が受付中だった場合の参考試算です。
蓄電池容量11kWh〜のケース
11kWh以上の大容量蓄電池では、多くの補助金で上限額近くになりやすい蓄電容量です。実際に17kWh(204万円)の蓄電池を導入したケースで計算してみましょう。
〈名古屋市〉
1.5万円×17kWh=25.5万円
計算上は25.5万円となりますが、名古屋市の補助上限は15万円なので、実際には15万円が交付されます。
〈DR補助金(国)〉
- 204万円×3/10=61.2万円
- 16kWh×3.45万円=55.2万円
- 60万円
大容量の蓄電池の場合、国のDR補助金で受け取れる補助金は高額になります。17kWh(204万円)で言えば、国から55.2万円の補助金が受け取れる計算です。
※DR補助金のシミュレーションは、DR補助金と名古屋市の補助金が受付中だった場合の参考試算です。
太陽光発電あり・なしで補助額はどう変わるか
太陽光発電をすでに設置している方が蓄電池を追加する場合と、これから両方を新規に導入する場合とでは、活用できる補助メニューが異なります。
愛知県の協調補助では、既設の太陽光発電がある場合には、蓄電池単独の追加設置でも補助対象として認めている市町村があります。
ただし、太陽光発電がなく、これから蓄電池のみを新規に導入したいという場合は、市町村補助の対象要件を満たせない可能性があります。
予算残額は先着順で変動するため、電話での確認が最も確実な方法になります。
参考:愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金(市町村との協調補助)|愛知県
蓄電池補助金の申請手順|着工前申請から入金までの完全ガイド
愛知県内の市町村補助金の多くは、「着工前申請→交付決定→工事着工→実績報告→補助金交付」という流れで進みます。
ただし、市町村によっては、申請のタイミングが工事完了後のケースがあります。
補助金の申請のタイミングは補助金によって異なるので、契約前に申請のタイミングを確認しておくことが大切です。
ステップ1|居住市町村の補助金情報と予算残額を確認する
蓄電池の導入を検討し始めたら、まず居住市町村の窓口で補助金の有無と予算残額を確認しましょう。
愛知県公式サイトに掲載されている「市町村問い合わせ先一覧」を使えば、自分の住む市町村の担当課と電話番号をすぐに調べられます。
補助金を利用する場合は、予算額と申請のタイミングの確認が必要です。
多くの市町村補助金は先着順で、年度の途中に予算が尽きることがあります。このステップを後回しにしてしまうと、他の準備が整った頃には受付が終了しているというケースも起こり得ます。
導入を思い立った段階で、まずは補助金の確認作業から始めることをおすすめします。
参考:愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金(市町村との協調補助)|愛知県
ステップ2|SII登録業者・対象機器の確認と見積もり取得
国のDR補助金を活用する場合は、SIIに登録された蓄電システムと、SII登録の販売事業者と共同で申請しなければいけません。
市町村補助の場合も、SIIに登録されている蓄電池が対象になっているケースがあります。事前に対象機器リストを確認しておきましょう。せっかく契約した機種が対象外だったというトラブルを防ぐためにも、見積もりを取る段階で業者に確認を求めることが基本です。
参考:補助対象蓄電システム検索|DR家庭用蓄電池事業【公式】
ステップ3|着工前に市町村(およびSII)へ申請する
愛知県内の多くの市町村補助金は、契約と着工前に申請する方式を採用しています。
たとえば豊橋市では、工事着手日の21日前までに交付申請を行う必要があると定められています。
多くの場合、申請手続きは施工業者が代行してくれますが、業者によって対応範囲が異なります。契約前に「補助金申請の代行に対応しているか」を確認しておくことが大切です。
参考:【令和8年度版】住宅用リチウムイオン蓄電システム|刈谷市ホームページ
ステップ4|交付決定後に工事着工・完了・実績報告
契約前の申請が必要な補助金の場合、市町村から補助金の交付決定通知を受け取った後、工事に着手できます。
工事が完了したら、実績報告を行いましょう。多くの市町村補助金は年度単位の事業として運用されており、その年度内に工事を完了させ、実績報告書を提出する必要があります。
実績報告が受理されてから、実際に補助金が振り込まれるまでには数週間から数か月程度かかることが一般的です。
なお、国のDR補助金を併用する場合は、市町村への実績報告とは別に、SII経由での実績報告も必要になる点を忘れないようにしましょう。
施工業者が補助金申請を代行するケースが多い
DR補助金は申請者本人だけで申請することができず、SII登録の販売事業者と共同での手続きが必須となっています。
市町村補助についても、施工業者が申請を代行するケースが一般的です。ただし、これは制度上の必須要件ではありません。市町村によっては個人での申請も可能な場合があります。
いずれにしても、業者選定の段階で「補助金の申請代行にどこまで対応しているか」を確認しておくことで、手続きの負担を減らし、申請のミスによる不受給リスクも下げられます。
補助金申請で失敗しないための注意点|愛知県でよくあるミスと対策
愛知県内で蓄電池の補助金申請が失敗するケースの多くは、「着工順序のミス」「対象外機器の導入」「予算終了後の申請」の3パターンに集中しています。ここでは、それぞれの原因と具体的な対策を解説します。
着工前の申請を忘れない。交付決定後にしか工事できない
補助金申請で最も多い失敗は「契約後すぐに業者が工事を始めてしまうケース」です。
多くの市町村では、交付決定前に着工した工事は補助対象外になると定められています。悪気がなくても、施工業者側のスケジュールの都合で、補助金の手続きを待たずに工事を進めてしまうケースがあります。
このミスを防ぐには、契約書に「交付決定後に着工する」旨を明記してもらうことが有効です。あわせて、見積もり依頼の段階から「補助金の申請スケジュールを優先してほしい」と業者へはっきり伝えておきましょう。
工事を急ぎたい気持ちがあっても、交付決定の通知を受け取るまでは着工を待つという原則を守ることが、補助金を確実に受け取るための最も基本的な対策になります。
対象機器・SII登録製品かどうかを事前に確認する
DR補助金ではSII登録製品であることが必須条件であり、愛知県内の市町村でも、同じ蓄電池が対象になっているケースが多いです。
最新モデルの蓄電池であっても、SIIへの登録が済んでいなければ補助対象外として却下されます。製品の性能が高いことと、補助金の対象であることは必ずしも同じではない点に注意が必要です。
見積もりを取得する段階で「この機種はSIIに登録されていますか」「市の対象機器リストに掲載されていますか」と業者に確認を求めましょう。
信頼できる業者であれば、こうした質問に対して登録番号やリストの該当箇所を具体的に示してくれるはずです。曖昧な回答しか得られない場合は、他の業者への相談も検討したほうがよいでしょう。
予算消化による早期終了リスク|人気市ほど注意が必要
名古屋市や岡崎市のように補助額が手厚い、あるいは人気の高い自治体ほど、すぐに予算が尽きるリスクが高くなります。
国のDR補助金についても、2026年度分は公募開始から約2か月というスピードで予算上限に達しました。
補助金を確実に受け取るためにも、早めの準備が欠かせません。情報収集と申請準備は、年度が始まる4月から6月ごろまでに完了させておくことが、最も確実な対策になります。
市町村の補助金がなくなると県の補助も消える
愛知県の協調補助は、市町村の予算が尽きると県からの補助も同時に受けられなくなります。これは県が直接補助をする都道府県とは異なる、愛知県固有のリスクだといえます。
愛知県内で補助金を活用したい方は、県全体の予算規模ではなく、自分の住む市町村の予算残額を継続的にチェックしておくようにしましょう。
蓄電池導入で得られるメリット

補助金の活用を判断する前に、蓄電池を導入することの本質的な価値も確認しておきましょう。ここでは、蓄電池が本来持つメリットを整理していきます。
電気代削減効果
蓄電池を導入することで、電気代の高い時間帯の購入量を減らし、家計の負担を軽くできます。
蓄電池単体のケースであれば、電気料金が安い深夜に充電し、料金が高くなる昼間の時間帯に蓄えた電気を使うという使い方が可能です。
太陽光発電がある場合は、発電した電気を蓄電池にためて夜間に使うことで、売電よりも自家消費を優先する運用も可能になります。
ただし、具体的な削減効果は蓄電池の容量や家庭の電気の使い方によって大きく異なります。ご自宅の削減額を知りたい場合は、実際の電気使用量データをもとにした業者のシミュレーションを確認しましょう。
台風・豪雨などの停電対策としての安心感
蓄電池は災害による停電時に、生活に必要な最低限の電力を確保できる備えとして注目されています。
愛知県は台風の上陸を受けやすい地域のひとつで、豪雨や強風による停電のリスクと隣り合わせです。停電が発生した場合でも、蓄電池に電気が蓄えられていれば、冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電といった生活に欠かせない電力を維持できます。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせている場合は、長期間の停電時でも継続的に電気を作り、蓄電池にためながら使い続けることができます。
こうした防災面での安心感は、蓄電池の大きなメリットです。
卒FIT後の売電単価低下と自家消費シフトの重要性
太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)による買取期間が満了した後は、売電よりも蓄電池での自家消費を優先したほうが経済的に有利になりやすいです。
近年は電気代が高騰しており、売電価格よりも電気料金単価の方が高くなっています。卒FIT後は発電した電気をそのまま売るのではなく、蓄電池にためて自宅で使う「自家消費」へと発想を切り替えることが、経済的なメリットを維持するポイントです。
参考:【2026年(令和8年)】固定価格買取制度(FIT)とは?買取価格と仕組みを徹底解説
よくある質問(FAQ)

ここまでの本文で答えきれなかった読者の疑問について、Q&A形式で解説していきます。
愛知県の市町村補助金はいつ終了するか
市町村の補助金の募集期間は、市町村ごとに異なります。多くが先着順のため、期間内であっても予算に到達した時点で受付が終了します。
たとえ受付期間が長く設定されていても、予算に達し次第、期間内でも早期終了となる可能性がある点に注意が必要です。
そのため、愛知県内で確実に補助金を受け取りたい場合は、なるべく早く申請することが大切です。
協調補助に参加していない市町村ではどんな補助が使えるか
市町村が愛知県の協調補助に参加していない場合、活用できるのは市町村独自の補助金(市町村が実施している場合)と国のDR補助金になります。ただし、DR補助金の2026年度の公募は終了しています。
前述の通り、愛知県の補助は市町村を通じて交付される仕組みのため、市町村が独自の補助メニューを持っていなければ、県からの補助も発生しません。
補助金の情報が見つからない場合は、窓口に確認することをおすすめします。協調補助の枠組み以外に、市町村が独自財源で実施している補助制度が存在する場合もあるためです。
賃貸住宅や集合住宅でも申請できるか
市町村によっては申請可能です。愛知県の協調補助は戸建住宅が主な対象ですが、集合住宅への設置を認めている市町村もあります。
ただし、実際にどの設備が対象になるか、具体的な条件がどうなるかは市町村によって異なります。すべての市町村が、集合住宅への設置を補助対象としているわけではありません。
賃貸住宅にお住まいの方や集合住宅の管理組合の方は、居住市町村の窓口に個別に問い合わせることをおすすめします。
太陽光発電がなくても蓄電池補助は受けられるか
蓄電池単独の新規設置は、市町村補助の対象外となる可能性が高いです。
蓄電池への補助は、多くの市町村が太陽光発電やHEMSとのセット導入を条件にしています。
ただし、これは市町村によって扱いが分かれる部分であり、太陽光発電なしでも蓄電池単独で補助対象としている自治体も一部存在します。
太陽光発電をまだ設置していない方は、居住市町村が蓄電池単独の設置を補助対象としているかどうかを、事前に窓口で確認することをおすすめします。
補助金申請は自分でできるか
市町村の補助金であれば可能なケースがあります。
ただし、国のDR補助金は申請者本人による直接申請ができず、SII登録の販売事業者と共同での手続きが必須です。市町村補助については、自分で申請できるケースもありますが、施工業者が代行することが一般的です。
いずれの補助金を利用する場合も、業者選定の段階で「申請代行にどこまで対応してもらえるか」を確認しておくと、手続きの負担を減らせます。
まとめ|愛知県の蓄電池補助金は「協調補助の仕組み理解」と「早期申請」が成功のカギ
愛知県の蓄電池補助金は、県が市町村を通じて交付する「協調補助」という特殊な構造を持っています。ポイントとなるのは、下記の3点です。
- 先着順による予算終了のリスク
- 多くの補助金で着工前申請が必要であること
- 太陽光発電と蓄電池の一体的導入の条件が市町村によって異なること
上記を踏まえたうえで、居住市町村の公式情報を確認し、できるだけ早く行動を起こすことが、補助金受給への最短ルートになります。
補助金の金額や条件は年度ごとに変わる可能性が高いため、実際の申請にあたっては、必ず最新の公式情報を確認したうえで進めてください。
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