【2026年(令和8年)】長野県の蓄電池補助金を完全解説|受給方法と申請手順

長野県で蓄電池の導入を検討していると、まず気になるのが「結局いくら補助金がもらえるのか」ではないでしょうか。制度の名称や条件が複雑で、調べているうちに混乱してしまう方も多いはずです。
この記事では、長野県が実施する「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」を中心に、2026年最新の補助金額や申請条件など、実際に申請する際に迷いやすいポイントを整理してご紹介します。
読み終える頃には、ご自宅のケースでどの補助区分が使えるのか、いくら受け取れるのかがイメージできるようになります。
結論|長野県の蓄電池補助金はセット導入なら40万円、単体なら15万円

長野県の蓄電池補助金は、正式名称を「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」といいます。
長野県の補助金の特徴は、太陽光発電・蓄電池・V2H・電気自動車等の組み合わせによって補助額が細かく分かれている点です。
導入パターン別の補助額早見表
長野県では、導入するパターンごとに補助額が異なります。蓄電池が関連する組み合わせを一覧で確認しておきましょう。
蓄電池の単体導入や、蓄電池とV2Hの組み合わせで導入する場合は、太陽光発電がすでに設置済みであることが条件です。太陽光発電が未設置の場合は蓄電池単体での補助が用意されていない点は注意しておきたいポイントです。
| パターン | 補助額(定額) |
|---|---|
| 太陽光発電+蓄電池 | 20万円 |
| 太陽光発電+蓄電池+V2H | 40万円 |
| 蓄電池のみ(太陽光発電がある場合) | 15万円 |
| 蓄電池+V2H(太陽光発電がある場合) | 35万円 |
蓄電池の補助金を最大限受け取れるケースは?
補助額を最大化したい場合、長野県の補助金に加えて市町村の補助金を併用して受け取る方法がおすすめです。
2026年度のDR補助金が受付中であれば、DR補助金も併用可能でした。しかし、すでにDR補助金の公募は終了しているので、2026年度に受け取れるのは長野県と市町村の補助金の2つになります。
特に長野県の補助金で押さえておきたいのは「太陽光発電・蓄電池・V2Hの3点を同時に導入する」パターンです。この組み合わせであれば県の補助金だけで40万円を受け取れるため、単体で蓄電池だけを追加するよりも一件あたりの補助効率が高くなります。
すでに太陽光発電をお持ちで、これから電気自動車の購入や蓄電池の追加を検討している場合は、同時期にまとめて導入することで補助金の総額を増やせる可能性がある、という視点を持っておくとよいでしょう。
ただし、それぞれの設備に細かな仕様要件があるため、契約前に対象製品かどうかを必ず確認してください。
2026年度の長野県蓄電池補助金はいくら?

2026年度の「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」は、2026年4月22日から申請受付が始まっています。対象製品の登録要件などが一部更新されていますので、最新の交付要綱を確認したうえで手続きを進めることをおすすめします。
補助金額の早見表
長野県で受け取れる蓄電池補助金は、長野県、市町村の3つです。
長野県の補助金は、国や市町村の補助金と併用可能でした。しかし、2026年のDR補助金はすでに公募を終了しています。
よって、これから2026年度に蓄電池を導入する場合に活用できるのは、長野県と市町村の補助金になります。
| 補助金額 | |
|---|---|
| 国(受付終了) | 最大60万円 |
| 長野県 |
|
| 市町村 | 市町村による (補助金がない地域もある) |
参考:DR家庭用蓄電池事業について|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業【公式】
補助金ごとの上限額・条件・併用可否一覧
補助金の対象となる設備には、それぞれ仕様上の要件が設けられています。主なポイントをまとめました。
市町村独自の補助金との併用については自治体ごとに条件が異なるため、後述する市町村制度の項目もあわせてご確認ください。
なお、2026年度のDR補助金は受付終了となっています。
| 補助上限額 | 主な条件 | |
|---|---|---|
| 国(DR補助金) ※受付終了 | 最大60万円 |
|
| 長野県 | 最大40万円 (太陽光発電+蓄電池 +V2Hの場合) |
|
| 市町村 | 市町村による | 市町村による |
参考:DR家庭用蓄電池事業について|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業【公式】
長野県「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」の詳細

長野県の補助金は、県内住宅のエネルギー自立化と、屋根ソーラーと電気自動車の組み合わせ活用を進めることを目的とした制度です。
対象者は、長野県内の既存住宅に自ら居住している方で、県が認定する「信州の屋根ソーラー認定事業者」との販売契約により太陽光発電設備等を新規設置する方です。
長野県の蓄電池補助金の金額
改めて整理すると、蓄電池に関わる主要な補助区分は、下記の4パターンです。
- 太陽光発電+蓄電池:20万円
- 太陽光発電+蓄電池+V2H:40万円
- 蓄電池のみ(太陽光設置済み):15万円
- 蓄電池+V2H(太陽光設置済み):35万円
蓄電池のみの場合と蓄電池+V2Hの場合は、太陽光発電がすでに設置済みの家庭が対象です。太陽光発電がなく、蓄電池単体や蓄電池とV2Hのみで導入する場合は、補助の対象外となります。
対象となる設備の要件(蓄電容量4kWh以上・ZEH登録製品)
長野県の補助金で、蓄電池が補助対象になるためには、下記の条件を満たさなければいけません。
- 他の設備と同時設置、または既存太陽光発電がある場合が補助対象
- 蓄電容量が4kWh以上であること
- 信州の屋根ソーラー認定事業者との販売契約により、太陽光発電設備等を新規設置する
- 販売契約又はリース契約により新たに導入する
- 国が実施する戸建住宅ZEH化等支援事業の対象製品であること
- うちエコ診断をする
特に注意が必要なのは、蓄電池に制限がある点です。戸建住宅ZEH化等支援事業に登録されていない蓄電池は補助の対象外となります。
長野県の補助金を利用する場合は、見積もりの段階で補助対象の蓄電池かどうかを確認しておきましょう。
補助対象となる条件
長野県の補助金対象となるためには、県内の既存住宅にご自身が居住していること、信州の屋根ソーラー認定事業者との契約であることが必要です。
また、長野県の補助金は太陽光発電との併用が条件となっています。例えば「停電対策で蓄電池だけを導入したい」といったケースでは、補助の対象となりません。
対象となる蓄電池・対象外となるケース
長野県の蓄電池補助金の対象になるケース、対象外となるケースを整理してみましょう。
〈補助対象となるケース〉
- 太陽光発電と蓄電池を同時に新規設置する
- 太陽光発電が設置済みで、蓄電池を新たに設置する
- 太陽光発電と蓄電池、V2Hを新規設置する
〈補助対象外となるケース〉
- 太陽光発電がなく、蓄電池のみの単体導入する
- 既存の蓄電池を買い換える
- 太陽光発電がない家庭で、蓄電池とV2Hのみ導入する
- 新築住宅で設備を導入する
長野県の補助金申請にはうちエコ診断(WEB版)の受診が必須
長野県の補助金を申請する場合、環境省が実施する「うちエコ診断」のWEB版を受診し、その診断結果を申請書類として提出しなければいけません。
うちエコ診断とは、家庭のエネルギー使用状況をもとに、省エネや太陽光発電導入によってどの程度の効果が見込めるかを診断する環境省の公式サービスです。診断は無料で受けられます。
国のDR補助金と長野県補助金は併用できる?現在の申請状況

長野県では、都道府県と市町村の補助金に加え、国が実施する「DR家庭用蓄電池事業(以下DR補助金)」を受け取れました。最大60万円まで補助金を受け取ることができ、蓄電池単体でも申請可能です。
ただし、2026年度分のDR補助金自体はすでに公募終了となっています。2026年度に申請できる蓄電池補助金は、都道府県と市町村の2つになっている点に注意が必要です。
参考:【2026年(令和8年)】DR補助金とは?蓄電池に使える国の補助金|条件・申請方法・注意点
DR補助金の補助額計算方法(1kWhあたり3.45万円、上限60万円)
DR補助金の補助額は、下記の通りです。下記のうち最も低い金額が採用されます。
- 蓄電池の商品代と工事費を合わせた導入価格の3/10
- 初期実効容量(実際に使える蓄電容量のこと)×3.45万円
- 上限60万円
初期実効容量は、蓄電容量とは異なります。蓄電池のカタログなどで確認できるので、計算するときはカタログを確認するか、蓄電池の販売業者に問い合わせをしてみましょう。
では、仮に初期実効容量が10kWh(120万円)の蓄電池を導入した場合で計算してみましょう。
- 120万円×3/10=36万円
- 10kWh×3.45万円=34.5万円
- 60万円
上記3パターンで計算した場合、一番低い価格は34.5万円になります。よって、10kWh(120万円)の蓄電池を導入した場合、34.5万円となります。
参考:DR家庭用蓄電池事業について|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業【公式】
長野県補助金との併用条件
DR補助金は長野県の補助金と財源が異なるため本来は併用が可能な設計でしたが、公募自体が終了してしまった以上、現時点で新規に申請することはできません。
長野県内の市町村でも、DR補助金と併用できるケースが多いです。ただし、市町村によっては補助金の併用が不可となっているケースもあります。
なお、2026年度のDR補助金は交付申請額の合計が予算に達したため、公募は終了しています。
長野県内の市町村独自の蓄電池補助金

長野県の補助金に加えて、県内の一部市町村では独自の蓄電池補助金を実施しています。市町村の補助金の受け取り条件によっては、長野県と市町村の補助金は併用可能です。
ただし、すべての自治体に制度があるわけではありません。まずは、お住まいの自治体の情報を確認してみましょう。
主要市の補助金額一覧
長野県の主要市町村の補助金一覧は以下の通りです。
| 市町村 | 補助金額 | 上限 |
|---|---|---|
| 松本市 | 20万円 | 太陽光発電と接続すること 10年以上のメーカー保証があること 増設ではないこと |
| 安曇野市 | 10万円 | 戸建住宅ZEH化等支援事業の対象製品であること 太陽光発電と接続すること |
| 上田市 | 経費の10分の1 (上限 60,000円) | ZEH支援事業の対象商品であること 太陽光発電と接続するもの |
| 佐久市 | 新築住宅:1万円/kWh(上限10万円) 既存住宅:3万円/kWh(上限20万円) | ZEH支援事業の対象商品であること 太陽光発電と接続するもの |
| 飯田市 | 1万円/kWh (上限10万円) | ZEH支援事業の対象商品であること 太陽光発電と接続するもの |
参考:令和8年度「住まいのゼロカーボン推進補助金」の申請を受付しています |松本市ホームページ
参考:令和8年度住宅用地球温暖化対策設備設置補助金 – 環境・ペット – 安曇野市公式ホームページ(環境・ゼロカーボン推進課)
参考:令和8年度 上田市地球温暖化対策設備設置費補助金 |上田市ホームページ(環境政策課
参考:令和8年度 佐久市太陽光発電設備・蓄電システム導入補助金 | 佐久市ホームページ
参考:太陽光発電設備・蓄電システム設置補助金 – 2050年いいだゼロカーボンシティ特設サイト|飯田市ホームページ
自分の自治体の補助金を調べる方法
お住まいの自治体に独自の補助金があるかどうかを調べる方法としては、「市町村名+蓄電池+補助金」といったキーワードでインターネット検索をするのが手軽です。
あわせて、市役所や町村役場の窓口、または長野県の各地域振興局の環境関係課に直接問い合わせて確認してみましょう。
ウェブ上の情報は更新のタイミングによっては最新でない場合もあるため、最終的には自治体の窓口で直接確認することが、確実に情報を得るための近道になります。
市区町村の補助金申請タイミング
市町村の補助金は、ほとんどが契約前の申請が必要になります。契約や工事着工後に申請した場合、補助金の対象外となる可能性があるので注意しましょう。
また、市町村独自の補助金は、県の補助金とは別に予算枠や申請期間が設定されています。年度ごとに予算が決まっており、予算の上限に達すると年度の途中であっても受付が終了してしまう制度も少なくありません。
県の補助金の申請準備を進めるタイミングで、あわせて市町村の補助金の募集状況も確認し、両方の申請期限を見落とさないようスケジュールを組んでおくと安心です。
長野県で蓄電池を導入した場合の補助金シミュレーション

実際にどのくらいの補助金を受け取れるのか、太陽光発電が既設か未設置かのケース別にシミュレーションしてみましょう。
この記事では、飯田市で1kWhあたり12万円の蓄電池を導入したケースで計算してみます。
※この記事では、初期実効容量が蓄電容量よりも1kWh低いケースを想定して試算をしています。
※以下は国のDR補助金が受付中だった場合の参考試算です。
蓄電池のみ追加のケース
すでに太陽光パネルを設置済みの住宅であれば、長野県の「蓄電池のみ15万円」または「蓄電池+V2Hで35万円」のいずれかの区分を利用できます。
さらに、市町村と国から受け取れる補助金は以下のようになります。7kWh(84万円)の蓄電池を導入したケースで計算してみましょう。
〈DR補助金(国)〉
- 84万円×3/10=25.2万円
- 6kWh×3.45万円=20.7万円
- 60万円
上記で一番低い価格は20.7万円なので、受け取れる金額は20.7万円となります。
〈飯田市〉
7kWh×1万円=7万円(上限10万円)
飯田市で蓄電池のみ導入する場合は、国と市町村から受け取れる金額は合計で27.7万円です。さらに、長野県の蓄電池補助金を加算すると、下記のようになります。
蓄電池のみの場合:42.7万円
蓄電池+V2Hの場合:62.7万円
蓄電池のみのケースと、蓄電池+蓄電池のケースで大きく補助金額が変わります。
※2026年の国のDR補助金は公募終了しています。
太陽光発電なしのケース(新規セット導入)
太陽光発電と蓄電池を同時にセット導入した場合も、長野県と市町村、国から補助金を受け取ることが可能です。飯田市では、太陽光発電と蓄電池をセット導入する場合、1kWあたり1万円(最大10万円)の補助金を受け取ることが可能です。
4kWの太陽光発電と7kWh(84万円)の蓄電池を導入したケースで計算してみましょう。
〈長野県〉
- 太陽光発電+蓄電池:20万円
- 太陽光発電+蓄電池+V2H:40万円
長野県の補助金の場合、上記いずれかの区分を選択する必要があります。
〈DR補助金(国)〉
- 84万円×3/10=25.2万円
- 6kWh×3.45万円=20.7万円
- 60万円
国からの補助金は一番低い価格が20.7万円なので、受け取れる金額は20.7万円になります。
〈飯田市〉
蓄電池:7kWh×1万円=7万円(上限10万円)
太陽光発電:4kW×1万円=4万円
飯田市では、太陽光発電と蓄電池を同時に設置することで合計11万円の補助金を受け取ることが可能です。
長野県、国、飯田市の補助金を合計すると、下記のようになります。
太陽光発電+蓄電池のケース:51.7万円
太陽光発電+蓄電池+V2Hのケース:71.7万円
※2026年の国のDR補助金は公募終了しています。
参考:太陽光発電設備・蓄電システム設置補助金 – 2050年いいだゼロカーボンシティ特設サイト|飯田市ホームページ
長野県の蓄電池補助金の申請手順
長野県の蓄電池補助金は、着手報告、契約・工事、実績報告、交付決定・入金という4つのステップで進みます。それぞれの段階でやるべきことと期限を押さえておくことで、手続きの漏れを防げます。
ステップ1|認定事業者との契約と着手報告
まずは、県の公式サイトに掲載されている「信州の屋根ソーラー認定事業者」一覧から事業者を選び、太陽光発電や蓄電池の販売契約を結びます。契約後は、事業着手日(契約を結んだ日)から7日以内に着手報告を行う必要があります。
補助金の申請書の提出は、契約と工事が完了した後に提出します。ステップ1で必要なのは着手報告のみとなるので、間違えないようにしましょう。
着手報告は認定事業者を通じてオンラインフォームから提出する仕組みになっているため、契約時に業者へ手続きのスケジュールを確認しておくとスムーズです。
なお、市町村の補助金は契約や工事着工前に申請が必要なケースがあります。申請書を提出するタイミングが異なる場合があるので、この段階でそれぞれ確認しておきましょう。
ステップ2|うちエコ診断の受診
長野県の補助金を申請する場合は、環境省が提供するWEB版のうちエコ診断をする必要があります。診断はウェブ上で無料でできます。
診断結果は申請書類の一つとして必要になるため、工事の完了を待たずに早めのタイミングで受けておくようにしましょう。
診断結果は印刷または保存しておき、実績報告の際にほかの必要書類とあわせて提出します。
ステップ3|補助金交付請求書の提出
設備の設置工事が完了したら、事業完了日から30日以内、または2027年3月12日のいずれか早い日までに、お住まいの地域を管轄する地域振興局の環境関係課へ交付申請書兼実績報告書兼補助金交付請求書を含む必要書類一式を2部提出します。
書類の提出は紙での提出のほか、「ながの電子申請サービス」を使ったオンライン申請も可能です。
オンラインの場合は提出できるデータ形式がPDFに限られているため、事前にスキャンなどでデータ化しておきましょう。
ステップ4|交付決定と入金
提出した書類をもとに県による審査が行われ、内容に問題がなければ交付決定通知が届きます。その後、指定の口座に補助金が振り込まれます。
審査には一定の期間がかかるため、書類提出から入金までにはある程度の日数がかかることを見込んでおくと安心です。書類に不備があると差し戻しになり、その分入金が遅れてしまいます。
長野県の補助金のホームページに用意されているチェックリストを活用し、提出前に確認を行いましょう。
施工業者が申請を代行するケースが多い
補助金の申請は、必要書類の準備や提出を施工業者が代行してくれるケースが多く見られます。
契約時に、申請サポートの範囲や、どこまで業者が代行してくれるのかを確認しておくと、手続きの負担を減らすことができます。
申請で失敗しないための注意点

長野県の蓄電池補助金でよくある失敗としては、契約前申込制と勘違いしてしまうこと、太陽光発電単体でも補助されると誤解してしまうこと、そしてすでに終了している国のDR補助金をあてにしてしまうことの3つが挙げられます。
それぞれ具体的に見ていきましょう。
「契約前申込」ではなく「契約後7日以内の着手報告」という制度の違い
他の都道府県や一部市町村では、工事契約を結ぶ前に補助金の事前申込を済ませておく必要がある制度を採用しています。
しかし長野県の「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」は、契約後7日以内に着手報告を行うという流れになっており、事前申込型の制度とは手続きの順番が異なります。
他の補助金情報をもとに「契約前に申請しなければ」と思い込んでしまうと、かえって手続きが遅れる原因になりかねません。長野県独自の流れを、正しく理解しておくことが大切です。
対象製品(ZEH登録製品)かどうかの事前確認
導入予定の蓄電池が、国の戸建住宅ZEH化等支援事業の登録製品に該当するかどうかは、契約前に必ず販売店へ確認しておきましょう。
登録されていない製品を導入してしまうと、工事後に補助対象外と判明し、補助金を受け取れなくなってしまう可能性があります。
対象範囲は年度ごとに更新されるため、契約のタイミングで最新の登録状況を確認することが欠かせません。
国のDR補助金がすでに終了している点への注意
インターネット上には「長野県の補助金と国のDR補助金を併用すればさらにお得」という趣旨の記事も見られます。
しかし2026年7月時点で、DR家庭用蓄電池事業はすでに公募を終了しており、新規に申請することはできません。過去の試算をもとにした情報を鵜呑みにせず、SII公式サイトで現在の募集状況を必ず確認したうえで検討を進めてください。
なお、2027年度のDR補助金が新たに開始される保証はありません。2026年7月時点でも、継続・廃止など公式な発表はありません。
確かにDR補助金は補助額が大きく、魅力的な補助金ではあります。しかし、「DR補助金の再開を待っていたら全ての補助金が終了になってしまった」という事態を避けるためにも、DR補助金の再開を待つのではなく、今使える補助金を中心に蓄電池の導入を検討するのがおすすめです。
蓄電池導入で得られるメリット

補助金の話に加えて、蓄電池を導入することで得られる生活面・経済面のメリットについても整理しておきましょう。
蓄電池のメリットは大きく分けると、電気代の削減、災害時の安心、そして卒FIT後の自家消費拡大の3つです。
電気代削減効果
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、昼間に発電した電力のうち使いきれなかった余剰分を蓄電池にため、発電できない時間帯に使うことができます。
発電できない時間帯に蓄電した電気を使用することで、電力会社から購入する電力の量を減らすことができます。結果として、毎月の電気代の抑制につながるのです。
特に近年は電気料金が上昇傾向にあるため、自家消費できる電力の割合を増やすことの経済的なメリットは以前よりも大きくなっています。
また、蓄電池単体であっても夜間などの電気代の安い時間帯の電気を貯め、電気料金が高い時間帯に使用することで、電気代の削減が可能です。
ただし、蓄電池単体での活用は、太陽光発電と組み合わせた時に比べて限定的となる点には注意しましょう。
災害時・停電時の安心
蓄電池を導入しておくと、台風や大雪、地震などによる停電が発生した際にも、蓄えておいた電力を使えます。
停電が起きても、照明や冷蔵庫、スマートフォンの充電といった生活に欠かせない機器を動かすことができるのです。
停電対策として、蓄電池単体でも大きなメリットを発揮しますが、太陽光発電と組み合わせることで長期停電にも対応することが可能です。
長野県は積雪や台風の影響を受けやすい地域もあるため、停電時の備えとして太陽光発電と蓄電池の導入を検討する家庭は増えています。日常の電気代削減だけでなく、いざというときの安心材料としての価値も大きなポイントです。
特に、高齢者や小さい子供がいる家庭では、停電時に電気や暖房器具が使える点は大きなメリットです。
卒FIT後の自家消費メリット
太陽光発電を導入している住宅の多くは、固定価格買取制度(FIT)による売電契約を結んでいますが、契約期間が終了する「卒FIT」を迎えると、売電単価は大きく下がります。
今までFIT制度を利用して売電メリットを得ていた家庭は、卒FITを迎えることで売電メリットが小さくなるのです。
卒FIT後は、発電した電気を売るよりも、蓄電池にためて自分の家で使う「自家消費」に切り替えるほうが経済的なメリットが大きくなるケースが多いです。特に、電気代が高騰している近年は、売電よりも自家消費の方が経済的なメリットが大きくなります。
すでに太陽光発電を設置していて卒FITが近づいている、あるいはすでに卒FITを迎えている方にとって、蓄電池の追加導入は特に検討する価値のある選択肢といえるでしょう。
参考:【2026年(令和8年)】固定価格買取制度(FIT)とは?買取価格と仕組みを徹底解説
よくある質問(FAQ)

ここまで本文で解説してきた内容に加えて、読者の方からよく寄せられる疑問について補足します。
長野県の補助金はいつまで申請できる?
長野県の補助金は、予算に達した時点で申請ができなくなります。
長野県の「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」は、2026年4月22日に申請受付が始まっています。予算には限りがあるため、期限に余裕を持って早めに手続きを進めるようにしましょう。
賃貸住宅でも補助対象になる?
長野県の制度は「自己の居住する既存住宅」への設置を対象としているため、賃貸住宅にお住まいの方は原則として対象外です。
マイホームをお持ちの方、あるいは持ち家に居住している方を前提とした制度である点は押さえておきましょう。
太陽光発電なしでも蓄電池だけの補助は受けられる?
太陽光パネルをすでに設置済みの住宅であれば、蓄電池のみを導入する区分(15万円)を利用できます。一方で、太陽光発電を接続しない蓄電池の導入は補助対象となりません。
「まず蓄電池から」という進め方を考えている方は、この点を踏まえて計画を立てる必要があります。
国のDR補助金の次回公募はいつ?
2026年7月時点では、国のDR家庭用蓄電池事業の次回公募についてはまだ発表されていません。
今後の予定はSII(環境共創イニシアチブ)の公式サイトで続報が案内される見込みです。定期的に公式サイトをチェックしておくとよいでしょう。
参考:DR家庭用蓄電池事業について|令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業【公式】
まとめ|長野県は「セット導入」と「自治体ごとの上乗せ」がカギ
長野県の蓄電池補助金は、県の制度だけでも最大40万円という大きな金額が用意されています。ポイントを整理すると、以下のようになります。
- 県の補助金は最大40万円、蓄電池単体は15万円が基本額
- 太陽光発電が未設置の場合は蓄電池単体の補助がない
- 2026年度の国のDR補助金は公募終了
- 2026年度の長野県では県・市町村の制度が中心になる
- 市町村独自の補助金は自治体ごとに有無・金額が大きく異なる
まず取り組んでいただきたい次のアクションは、お住まいの市町村に独自の蓄電池補助金を確認することです。県の補助金と組み合わせられれば、総額としての受給額をさらに増やせる可能性があります。
補助金の制度は年度ごとに内容が更新されるため、実際に導入を検討する際は、この記事で紹介した公式サイトの情報もあわせて確認しながら、無理のないペースで進めていただければと思います。
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